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電化製品の進んでいる日本では『FLIP』は有名ではないと思います。そこで簡単に説明すると使い捨てカメラの手軽さで動画を録画し、USBポートにそのまま差し込めばYouTubeなどにビデオをUPできるという、まあビデオ・カメラの一種です。
この商品の取り柄は値段がメチャ安い(2万円程度)こととハイテク音痴でもカンタンに使える点にあります。
ハッキリ言えば画像は粗悪だし、外見はダサいです。ところがそのダサいところが「かわいい」とウケて大ベストセラーになっているのです。(既に200万ユニットの販売実績があります。)
今日、この買収が発表されたときのアナリストの反応は「こんな玩具みたいなものを作っている会社を買収して、一体どうするの?」というものでした。
なるほど、マージンの面からも製品の補完性の面からも『FLIP』はシスコのビジネスにはそぐいません。
しかし、、、
『FLIP』は消費者がYouTubeを使う際、先ず最初に思い浮かべるデバイスなのです。その意味では『FLIP』はYouTubeのエコシステムにがっちり組み込まれた商品だと言えるし、消費者の「思い入れ」のある商品なのです。
実際、ピュア・デジタルへの出資者であるセコイア・キャピタルは同社を家電製品のメーカーとは捉えていません。むしろアップルなどと同じ、「エモーショナル・ブランド」ないしはライフスタイルを提案する会社だと位置付けています。
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