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2009年4月21日火曜日

オラクルは何故サン・マイクロシステムズの買収を企てたのか?

現在のオラクル(ORCL)にとって最も憂慮すべき長期的なトレンドはクラウド・コンピューティングが定着することです。

クラウド・コンピューティングのモメンタムは加速しています。IBMがサン・マイクロシステムズを買収すれば更にこのトレンドが加速されるところでした。

つまりオラクルにとってサンは邪魔な存在だったのです。

オラクルという会社の凄いところ、怖いところは、そういうけむたい相手だからこそ買収して、逆に駆け引きの道具に使うという発想が出来る点にあるのです。

たいていのアナリストは「オラクルがサンを買収することでマージンの薄いハードウエアのビジネスに参入するのは愚かしいことだ」と言います。そんな基本的な事はラリー・エリソンやチャック・フィリップスは百も承知です。実際はオラクルにとってサンのハードウエア部門はお荷物どころか素晴らしい武器になります。つまりヒューレットやIBMにむき出しの剣を突き付けて、「馬鹿な事したら、、、これでお前を突くぞ!」と威嚇することができるからです。

なぜならオラクルにとってサンのハードウエアのビジネスのマージンが少々低くても全体からすれば極めて小さい部門なので痛くも痒くもありません。でもヒューレットやIBMにしてみれば、オラクルがサンを使って「業界の秩序を乱すような」値引き攻勢に出られると大損害を受けます。つまりマージンの心配をしないといけないのは彼らの方なのです。

このようにオラクルにとってサンのハードウエアのビジネスは抑止力(Deterrent)になるのです。
IBMは目のつけどころは良かったけれど、肝心なところで実行力に欠けていた、、、
ラリー・エリソンとチャック・フィリップスはその相手の緩んだ瞬間に強烈なカウンター・アタックをかけているわけです。

A rapid, powerful transition to the attack is the most brilliant moment of defense.

Carl von Clausewitz

2009年4月20日月曜日

やっぱりラリー・エリソンはアホじゃない オラクル(ORCL)がサン・マイクロシステムズ(JAVA)を買収

見える人にはちゃんと未来が見えている、、、

ラリー・エリソンのM&Aチームは肝心な戦略的ターゲットはいつもちゃんとおさえるし、値段もリーズナブルな水準で買収を敢行することで知られているけど、今日発表されたサン・マイクロシステムズ(JAVA)買収もそんなオラクルらしい一撃。

サンの株価は呆れるほど安値を低迷しているので40%以上のプレミアムを払っても余裕でアクリーティブなディールが組める。

久し振りに「ラリー節」が出たね。