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2009年9月21日月曜日

ワンランク上のCFD取引 シリーズその6

CFD取引は次の0.5%の価格の動きが上に行くか、下に行くかに賭けるゲームです。

実際問題としてそれを繰り返し、着実に言い当てられる人間など存在しないと思います。

すると偶然という要素に左右される割合がきわめて大きくなるのです。

その場合、「当たる」相場観を養うということの重要性は比較的大事ではありません。

むしろリスク管理技術がサバイバルにとって極めて重要になります。

損切りの逆指値を必ず用いること、オーバーナイトのポジションを持つことを極力避けること、一回に投入する資金を少なくすること、、、これらはいずれも折角苦労して貯めた貯金を一瞬のうちに失わないためにぜひやっておかないといけないことです。

負けのポジションの悪化を放置しておくと、その評価損がどんどん純資産を喰ってしまい、最初はごく小さなポジションだったのが、ポートフォリオの中で加速度的に大きな比重を占めるようになります。

2009年9月20日日曜日

ワンランク上のCFD取引 シリーズその5


レバレッジの怖さ
それでは実際にCFD取引をする上での注意点を紹介します。
先ずCFD取引にはレバレッジが存在します。レバレッジの考え方はわかりにくいかも知れませんので、かんたんな例で解説します。

2009年9月13日日曜日

ワンランク上のCFD取引 シリーズその4

ネット・ビジネスとしてのCFD
インターネットを使ったビジネスはアマゾン・ドットコムの例からもわかる通り、新しい商品やサービスを加える際に必要となる、追加的コストが少ないことで知られています。
これは店舗が存在しないこと、すべての商品に関して一定の在庫を常備する必要が無いことが関係しています。
つまり、ネット・ビジネスではひとたび商品やサービスを届ける経路を確立してしまえば、多品種を少量ずつ販売しても採算に合うことを意味します。
すると品揃えは多ければ多いほど有利になるのです。
逆に言えばネット証券のようなビジネス形態では取り扱い商品のバラエティーが少ないとマーケティング面で大きなハンデになります。
ネット証券が競って投資信託の取扱商品を増やしたり、FXなどの新しいサービスの追加に積極的なのは上記のような理由によります。
CFDは海外からソフトウエアを導入すれば短期間のうちに自分のところで取り扱える商品の点数を飛躍的に増大させることが可能になります。品揃え面での不足を補うひとつの手っ取り早い方法がCFDの導入なのです。
この理由から個人投資家からのニーズの多い、少ないに関係なく、他社との対抗上、防御的な意味からCFD導入に踏み切るネット証券やFX会社が続出すると思われます。
さて、商品知識の面からこの導入競争を考えてみると、普通の金融関係者が短期間に原油、ゴールド、外国株、通貨などに対する知識を深めることはなかなか難しいです。すると顧客に提示可能になる商品が爆発的に増える一方で、ノウハウは遅行するという齟齬が生じるのです。
この商品知識の遅行と先に述べたレバレッジの存在を混ぜ合わせるとたいへん危険なカクテルが出来上がります。CFDを個人投資家にとって「凶器」にしないためになるべく早くこのギャップを埋める必要があるのです。

ワンランク上のCFD取引 シリーズその3

CFD業界の概観
CFD取引を始める前にCFD業界がどうなっているのかを少し知っておく方が良いと思います。
前のエントリーで述べたようにCFDは英国や欧州で発達した手法です。このためCFD業者もそれらの国に本拠地を置く企業が多いです。
具体的にはMFグローバル、IGグループ、CMCマーケッツ、サクソバンクなどがあります。これに加えてFXから発展したアメリカのGFTも米国外でCFDを提供しています。
CFDは英国、欧州で先ず盛んになり、それがオーストラリアやシンガポールなどに伝播し、日本へもやってきました。
しかし米国では一般の投資家にCFDを提供することは認められていません。これはアメリカの証券取引法が機関投資家向けサービスに関しては緩く、個人投資家向けサービスに関しては極めて厳格であることによります。
アメリカの証券取引法は1930年代の不況の頃に大暴落の教訓をもとに制定されたものなので、とりわけ投資家保護の面で保守的なのです。
上に述べたようなCFD企業は自社開発のソフトウエアを持っており、このシステムを使うことによりさまざまな取扱い証券の提示価格を自動的に決定し、顧客の注文を成立させ、顧客口座の情報を刻々と更新しています。
また個人投資家からは直接見えないのですが、このシステムにはCFD会社と顧客とのとりきめの内容に応じて、CFD会社自身のリスクを軽減するためにカバー取引と呼ばれる、リスクヘッジ取引を他の金融機関と行う意思決定システムが通常含まれています。
さて、CFD業者の中には自社でソフトウエアを開発した企業と、他社のソフトウエアを導入し、自分の会社のブランドをつけて営業活動している企業の2種類があります。後者のような企業をホワイトラベル業者と呼びます。
上に名前を挙げた海外の企業以外はすべてホワイトラベル業者であると考えてよいでしょう。
ホワイトラベル業者は海外のCFD業者からソフトウエアの提供を受ける代わりに個人投資家との取引で得た売上高の一部を折半することで対価を支払う契約になっています。
このようにホワイトラベルを導入するメリットは自社でソフトウエアを開発するのにかかる先行投資負担を軽減する点にあります。
またホワイトラベル契約を結べばすぐにCFD取引に参入できるため、ビジネスチャンスを逃さないという利点もあります。
逆にホワイトラベル業者から見たこのビジネス形態のデメリットは売上高の一部をソフトウエア使用料として外国の業者へ支払うため、利幅がその分、薄くならざるを得ないという点でしょう。
また、どのような商品を、どういう条件で提供するかという点に関して自社で100%コントロールできないという問題もあります。品質管理を自分で行うことができないという風に言い換えても良いでしょう。
さて、自社でソフトウエアを開発した海外の業者がホワイトラベルのビジネスパートナーを求める理由について考えてみましょう。
先ずホワイトラベル業者と組むことで世界のいろいろな国の事情や、その国独特のマーケティング面、法制面などの知識やノウハウを提携企業にある程度任せることが出来ます。
とりわけCFD取引はFXやネット証券と同様、インターネットというチャンネルを通じてマーケティング活動がなされる場合が多いのですが、営業展開のノウハウを蓄積するのには時間がかかります。
さらにその国によって自己資本規制や顧客資産管理に関するいろいろなルールなど、必ずしも自社で全てを賄うことが効率的でない場合もあります。
これがホワイトラベルという商習慣が発達した主な理由なのです。

ワンランク上のCFD取引 シリーズその2

CFDの歴史
現在、世界の個人投資家に提供されているようなCFD取引が出現したのは1990年代からです。
CFD取引の前身はエクイティー・スワップと呼ばれる店頭デリバティブ取引でした。これは機関投資家の間で行われていた取引で、主に英国や欧州大陸で発達した取引形態です。
エクイティー・スワップは英国の証券取引にかかる印紙税(スタンプ・デューティー)を節約するために行われたという解説があります。
しかし当初は契約書作成の費用や、その他、いろいろなコストや時間がかかる面倒臭い取引でした。ですからわざわざ印紙税を節約するためだけに、エクイティー・スワップが使われたとは思えません。
むしろ機関投資家のポートフォリオ全体、ないしはその特定の部分に対するヘッジの目的でエクイティー・スワップが用いられることは良くありました。
それからM&Aの材料で動きそうな企業の株を市場に知られることなく買い集める場合などにエクイティー・スワップが用いられることもありました。
つまりスティルス(隠密)性がエクイティー・スワップの大きな特徴なのです。
このようにM&Aの場面でエクイティー・スワップを用いることがフェアかどうかについては英国の議会で論争になりました。
結局のところロンドンのシティ(金融街)の競争優位の維持を最も重視する英国の議会は最終的にはエクイティー・スワップのような新技術に寛容な態度を取る決断を下しています。
さて、このようにエクイティー・スワップはもともとプロ同士の商品として発達したのですが、それが一般の個人投資家に広く普及するひとつのきっかけになったのがインターネットの普及です。
インターネットは金融市場におけるさまざまな証券の価格情報を誰でも比較的簡単に取得できる環境をもたらしました。
つまり価格情報の「民主化」が起こったのです。
このため、業者がデタラメな価格を提示することで個人投資家を欺くことがきわめて難しくなりました。また、少なくとも理屈の上では複数の業者の提示価格をリアルタイムで比較することができるようになったため、競争原理が働き、個人投資家にとって有利な提示価格が出される可能性が高くなったのです。
個人投資家とCFD業者は口座開設のときに取引に関する契約書を取り交わします。この契約は後のすべての取引にあてはめられます。(これに対して上で紹介したエクイティー・スワップは個々の取引毎に条件を個別で決めるなど、非効率な面が多かったです。)
さらに取引をインターネットに集約することで価格の透明性利便性を向上したわけです。
つまりCFD取引とはエクイティー・スワップがインターネット時代のツールを得て、進化したものだと考えれば良いのです。

ワンランク上のCFD取引 シリーズその1

成果に大きな格差が出る商品
CFDはContract for differenceの頭文字を取ったものです。
Contractとは契約のことで、differenceとは差額のことを指しますから、全体で「差金決済契約」という意味になります。
つまり一定の証拠金を積めばそれを担保に大きな取引をやらせてくれるサービスのことをCFD取引だと考えれば良いのです。
証拠金を積むことによって取引をすることから証拠金取引と言う風に呼ばれることもあります。また、CFD会社によっては証拠金を保証金と呼ぶところもありますが、それは同じことを指します
CFD取引の魅力は比較的少額からでもトレードをはじめることが出来る点にあります。
しかしそもそも少額からでも取引が始められるのはCFD取引には「レバレッジ効果」があるからです。レバレッジとは「てこの原理」の意味であり、自分がCFD会社に送金した投資資金(これが証拠金、ないしは保証金になります)に対して10倍、20倍、場合によっては50倍くらいまでのポジションを建てることを許されます。
このレバレッジの存在やその扱い方がCFDを取引しようとする投資家の投資戦略を大きく制約しますし、成績に影響してきます。
またレバレッジが効いていることからCFD取引には大きなリスクが伴います
CFD取引は誰もが良い成果を出せるタイプの商品ではありません。いや、むしろ過半数の個人投資家にとっては負ける確率の方が高い商品であると最初に断っておいた方が親切かもしれません。
それではなぜ、そんな不利な商品について解説するのか?
それはコツを掴んだごく一握りの投資家、トレードの上手な投資家の場合、普通の株式投資や投資信託への投資では到底期待できないような大きな成果も夢ではないからです
しかし強調しておきたいのは儲けられるのはトレーダーの素質に恵まれている人だけであり、厳しい自己管理が出来ない投資家はたいてい途中で資金を使い果たしてしまい、脱落するということです。
それでは成功するための自己管理とはなにか?失敗しないために最低限、気を配るべきポイントとは?トレード戦略を考える上で知っておきたいことはなにか?
このシリーズではそういうことについて語ってゆきたいと思います。