同社は元々ホスト・バス・アダプターという、プリント基板に半導体やらなにやらがごちゃごちゃ組み込まれた、一種のハードウエア・アップグレード・セットみたいな商品を売ってきました。
このホスト・バス・アダプターはインターネットのサーバーをデータ・ストレージ・サーバーと連結するときに使う、ある種の「橋渡し」のシステムだと考えれば良いでしょう。
ストレージ・ネットワークにはSAN(サン=ストレージ・エリア・ネットワーク)とかインフィニバンドとか、いろいろなスタンダードがあります。でもそのへんの細かい議論は別に判らなくてもいいです。要するにストレージからの情報の出し入れには特別のプロトコル(取り決め)があり、それを超高速で処理するには特別のアダプターが必要で、そのアダプターで圧倒的な地位を占めている会社がキューロジックなのです。
キューロジックの製品はたぶん、皆さんは見たこと無いと思います。その理由は同社はこれまで主にIBMやヒューレット・パッカードやEMCなどの企業にOEM(下請け納品)してきたからです。
同社は元々アダプターに組み込まれる半導体などに力を入れていたのですが、最近では半導体部門はマーベル・テクノロジー(MRVL)に売却し、より完成品に近い、トータル・システムを販売する方向に戦略転換しています。その理由はこれからどんどんストレージ・ソフトウエアの重要性が高まるし、より多くの国の広範な顧客が単体のストレージ・トータル・システムを欲しがるだろうという読みがあるからです。
6月期の売り上げ成長は+20%、EPS成長は+51%でした。
08年売上高:6.77億ドル
09年売上高:7.07億ドル
08年売上成長率:13.30%
09年売上成長率:4.30%
08年EPS:$1.22
09年EPS:$1.26
08年EPS成長率:23%
09年EPS成長率:3%
営業マージン:26%
ROE:15%
一株当り簿価:$5
業績ランキング:★★★★
機関投資家買い増し度:★★★★★
5 件のコメント:
Qlogic知ってますよ~。
90年代に自作パソコンブームに乗った人なら結構知ってると思います。
秋葉原で安価なSCSIカードを売ってました。SCSIといえばadaptecが有名でしたが、高くて買えずにQlogicを買ってた人が結構いました。
当時働いていた会社(今は全く違う方向の会社?にいますが)で、販売用に仕入れたりもしてました。
なんか、懐かしいです。
いつも勉強になります。
株価が業績についていかないのは何故なんでしょうか。
この点非常に大事なのでぜひ教えてください。
captainさん
コメントありがとうございます。
そうですか!
アダプテックは僕も「面白いかも知れない」と思って何度も仕掛けたのですけど、ぜんぜん株価が上がらず見込み違いでした。
パームさん
ご質問ありがとうございます。
最近、特に多い気がします、業績と株価がぜんぜんちぐはぐな動きをしている会社。
こればっかりはマーケットのアヤみたいな面がありますから、なかなか思い通りにはいきません。
でも短期ならともかく長期で株価が業績を反映しないと、今後も業績がいいからといって手を出せないのではないでしょうか。
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