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2009年2月13日金曜日

モーゲージ・バイダウンとは何か?

今日、ニューヨーク市場が引けにかけて急騰したのはモーゲージ・バイダウンの材料が市場で取沙汰されたからです。

そこでモーゲージ・バイダウンとは何かを説明します。

住宅ローンの返済ができずに困っているマイホームのオーナーが居るとします。
ローンが払えなくなると物件は差し押さえを喰います。

そうなる前に借り手と銀行が話し合い、ある一定の標準化された手続きに従って利払いの金額を変更するというのが今回のモーゲージ・バイダウン・プランの骨子です。

具体的には例えば月々のローンの支払いが20万円の家庭があるとし、その人が仮に14万円しか払えないと認定された場合、不足分の6万円を銀行と政府が折半し、マイホームのオーナーはとりあえず14万円を払い続けるという方法です。

この場合、銀行にとって不足分の3万円は損金になります。しかし政府が3万円を景気刺激法案で決められたマイホーム所有者救済予算である500億ドルの中から払うことにより銀行の負担を半減するわけです。

銀行の立場からするとローンが払えなくなったマイホームのオーナーを追い出して、物件を競売にかけても極めて不利な値段でしか売れないのでかえって損します。

また政府が不足分の半分を埋め合わせしてくれるということはこのプランに従ってどんどんリスケジュールを促進した方が有利になるわけです。

このような月々の支払い額の「下方修正」のことを「バイダウン」と呼んでいます。

さらにバイダウンされる物件はリ・アプレイザル(物件の妥当価格の再考)がなされます。但しローン総額(元本部分+利払い部分)の減免については今回の協議では考慮の範囲外のようです。

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