中国の直販業者エイコーン(ATV)が5月13日に第1四半期決算を発表しています:
売上高:9070万ドル(+37.3%)
EPS:31¢(=ノン・GAAP、GAAPの数字は28¢、コンセンサスは0¢)
通年ガイダンス:
売上高:3.1から3.5億ドル(コンセンサスは2.45億ドル)
純利益:46¢~53¢(1400~1600万ドル、コンセンサスは0¢)
発行済み株式数:9010万株
普通株対ADR比率: 3:1
ADR発行済み株式数: 3003万株
【解説】
先ずエイコーンはウォール街の証券会社からちゃんとフォローされていないことは明白です。
例えば今年(09年)のコンセンサス予想の数字は出鱈目です。
月曜日(13日)のカンファレンス・コールで会社側が「今年は3.1~3.5億ドルの売上が出せる」と明言しているのにコンセンサス予想の数字は古い2.45億ドルのままで更新されていません。これは同社をフォローしていたストリートのアナリストが全員、首になったかフォローを止めてしまったからに違いありません。EPS予想(=0セント)の数字も当然、間違っています。
だいいち今回の第1四半期決算で既に31¢という数字が出ているわけだから、これからの第2、第3、第4四半期で赤字を出し続けないと0¢にはならないと思うのです。
会社側の今年の純利益ガイダンスから僕なりにEPSをはじき出すと46~53¢という数字になります。
さらに言えば同社のバランスシートにはネットキャッシュが1.65億ドル載っています。負債はありません。これはひと株あたりに直すと5.5ドルです。
場でついている株価が4.17ドルだから、エンタープライズ・ヴァリューはひと株当たりマイナス$1.33ということになります。いま、グロスマージンで50.7%、営業マージンで10.1%出せている黒字会社がネガティブEVで取引されているのはどう考えてもミスプライスです。因みに今期のキャッシュ残高は前期に比べて1760万ドル増えています。だからどんどんキャッシュを燃焼しているということも、ありません。
エイコーンのビジネス戦略としては他で買えないオリジナル商品の開発・販売に注力するというものです。英語学習装置や姿勢の矯正装置などがそれです。これらの製品の売れ行きは好調です。英語学習装置には季節性があるので来期は余り売れないと思います。携帯電話の価格プレッシャーは依然、存在します。第2四半期は通常、携帯電話の販売が低調な時期でもあります。それらの要因から同社の業績は来期以降は今回の1Qほどは伸びないでしょう。でもそれを断った上でもエイコーンが楽勝で通年のターゲットをクリアできるのは明白。
エイコーンのビジネス戦略としては他で買えないオリジナル商品の開発・販売に注力するというものです。英語学習装置や姿勢の矯正装置などがそれです。これらの製品の売れ行きは好調です。英語学習装置には季節性があるので来期は余り売れないと思います。携帯電話の価格プレッシャーは依然、存在します。第2四半期は通常、携帯電話の販売が低調な時期でもあります。それらの要因から同社の業績は来期以降は今回の1Qほどは伸びないでしょう。でもそれを断った上でもエイコーンが楽勝で通年のターゲットをクリアできるのは明白。
今後の事業展開としてはオリジナル化粧品を引き続き開発したり家の中のお掃除の際、環境にやさしいクリーナーなどの新製品を出したいと会社側は言っています。
エイコーンは前回の勉強会でチョッと紹介したけど、余り皆さんからの反応は良くなかったですね。(笑)
株価の方はその時点から既に30%騰がっています。
でもまだこんなもんじゃないと思うのですが、、、
1 件のコメント:
セミナー素晴らしい内容でしたね。
「プロの人はこう考えるのか」と感銘しました。本当に踏み上げさんのおかげでたくさんの知識が付きました。今まではあっちのサイトにふらふら、こっちのサイトにふらふら。でも、いろいろ教えてもらったおかげでお気に入りの数がずいぶん減りました。僕もいつか踏み上げさんみたいに自分で考えれるようになりたいです。これからもよろしくおねがいします。
ところでATVが反応悪かったのは為替じゃないですか。
このへんの株は金鉱株と同じような動きをするので為替のことを考えるとこっちで日本株にショートをふって年後半のぎりぎりのところで出動したいんじゃないでしょうか。
前回のときは'04に利上げだったので・・・
僕なんかそう思っちゃいます。
あとずうずうしいお願いなんですが、むかしよくでてたピンク色の観察銘柄をハイテク中心で秋前ぐらいに出していただけると本当に助かるんですが・・・汗。すみません・・・おねがいします・・・心から。
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