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2009年5月8日金曜日

イージー・チップ(ティッカー:EZCH EZchip) 第1四半期決算発表


イージー・チップ(EZCH)は昔、ランオプティックスという会社名でしたが去年名前を変えました。
同社はイスラエルとシリコンバレーに拠点を構えるファブレス・セミコンダクター(半導体デザイン)会社です。

ネットワーク機器のメーカーにとってルーターやスウィッチに組み込まれるコア・ネットワーク・プロセッサーはその製品の競争力を決める重要な要素です。しかしシステム・デザインの開発には何年もかかり、費用も嵩みます。

このため社内開発ではなく、標準製品を搭載することでコストを削減しようという考えもあります。イージー・チップはそのような標準製品として「NP-2」を世界のネットワーク機器のメーカーに売り込んでいるわけです。

同社の最大顧客はジュニパー・ネットワークス(JNPR)です。もともとジュニパーはネットワーク・プロセッサーのエンジニアが作った会社なので半導体にはこだわる会社です。そのジュニパーが内製ではなく、標準製品としてイージー・チップの「NP-2」を採用したということはネットワーク業界ではちょっと注目されたし、イージー・チップ社の技術力の証となりました。

コア・ネットワーク・プロセッサーの標準化は未だはじまったばかりのトレンドで、世界のネットワーク機器のメーカーはイージー・チップの製品をテストしている最中です。既に多くのデザイン・ウインを獲得しています(上のグラフ参照)。


イージー・チップは今日、決算発表をしていますが、決算そのもの(ほぼ市場予想通りでした)は兎も角、ニュース・リリースの中で「ジュニパーが在庫になっているNP-2を使い切るまで、目先発注を控える」と通告してきたとの開示があり、これが話題を呼びました。

イージー・チップでは今回のジュニパーの措置はあくまでもマクロ経済の要因による一時的なもので、夏以降には注文が再開されると予想しています。

【カンファレンス・コールの要約】
第1四半期売上高:980万ドル(コンセンサス1000万ドル)
EPS:2¢(コンセンサス2¢)

72%グロスマージン 、34%営業マージン
無借金。バランスシート上には5000万ドルのキャッシュ。

今期売上の50%がジュニパー。 ジュニパーは6月まで新規発注をストップ。

次世代プロセッサー、「NP-4」はマーベルと共同開発している。
(サンプリング、55ナノメーター、ファウンドリーはTSMC)

PON(光)今後重要な市場になる。

09年のIPトラフィック成長は50%
下半期から再びオーダーが開始されると思う。

2Mキャッシュ・ジェネレーション。

CESR市場今年フラット。でも09年はさらに成長できると思う。
1Qに第2の顧客がネットワーク・プロセッサーを搭載したボックスを出荷しはじめた。


PS:イージー・チップのCFDはSVC證券ひまわり証券で扱いがあります。

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