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2009年7月15日水曜日

インテル(INTC) 第2四半期の決算発表はOK




インテルが第2四半期の決算を発表しています:

売上高: 80億ドル(コンセンサス72.8億ドル)
EPS: 18セント(コンセンサス8セント)但し特別要因を除く
マージン:50.8%(ガイダンスは40%台の半ば)

ガイダンス (ウインドリバーを含む)
第3四半期売上高: 81~89億ドル(コンセンサス78.1億ドル=このコンセンサスに買収したウインドリバーの四半期売上高、約9000万ドルがふくまれているかどうかは不明。ただ、含まれていなかったとしても明らかにUPSIDE。)

アフター・マーケットの株価は+7%。

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インテル(INTC)第2四半期決算カンファレンス・コール

モバイル・プロセッサーが好調。
サーバも予想より良かった
アジアが強かった。特に中国が強かった。
米国もOK。
欧州は遅れている。
「ヘイラム」のランプアップは進んでいる。
2Hにマルチ・プロセッサー・バージョンの出荷開始。
「アトム」の受注は在庫調整後、最近、再び加速している。
マージンは健全。
超薄型ノートブックは新しいセグメントとして定着しつつある。
これを実現するためにはHi-Kの技術が必要となる。
またパッケージングでも新しい技術を必要とする。
全社的なアジリティーが改善している。
下半期の需要期へ向けての受注状況は好調
1Qから2Qにかけての業績改善の⊿は過去20年で最大だった
ASPは少し下がった。
ユニット・コストの下落がマージンに寄与した。

Q:モルガン・スタンレー:チャンネル在庫はどうか?
A:OEM、リセラーの在庫は健全だと思う。WIP在庫も多くないはずだ。
消費者向けノートブックが動いているので在庫調整がすごく進捗した。

Q:バック・ツー・スクールは?
A:消費者向け市場が現在の需要のけん引役であり、BTSは主に消費者市場でのシーズナリティーだからそれほど心配していない。企業向けではPCの買い替えは余りおこらないことを想定して予想を立てている。

Q:シティグループ:今回マージンが急激に改善しているが、58%程度のマージンにまで上昇する可能性はあるのか?
A:今回のリセッションではサプライ・チェインがすごく早く反応した。向こう数年でいうと60%くらいのマージン(昔はそうだった)に戻ることはそれほど難しくない。

Q:ASPはどうなる?
A:今回のサイクルで、過去のサイクルのようにASPが好況期に上昇するかどうかはよくわからない。なぜならネットブックとかいろいろ新しい商品群が出ているので、品揃えそのものが幅広くなっており、昔のような上下のサイクルがおこるかどうかわからないからだ。クラウド向けサーバのキャパシティーのビルドアウトは向こう数年でかなり大きなものになると思う。

Q:クレディスイス:アトムの食い合いは?
A:ネットブックは第4四半期に急速に受注が下がり、在庫調整が大きかった。その分、いま戻ってきている。食い合いに関してはローエンドでのみ存在するかも知れない。するとローエンドの「セルロン」がかちあうことになるのだが、マージンの観点からはインテルにとっては「セルロン」が食われても構わない。いずれにせよ全体の2割程度しか食い合いにならない。

Q:ゴールドマン・サックス: リードタイムはどうなっている?
A:特にリードタイムは長くなっていない。

A:32ナノメターのスタートアップに絡むリザーブ・コストが無くなることによるマージン改善は2から3%ポイント程度だ。

企業向けのビジネスは引き続き駄目だと思う。今回のリカバリーは消費者向け市場のリカバリーだ。もちろんネットブックに代表されるように廉価な製品がどんどん出てきているのだが、メーカーがそのような廉価なネットブックを実現するにはチップのレベルでどんどんシステムの統合をしないといけない。シングル・チップ・ソリューションをどんどん推し進めてゆくことで付加価値を出している。インテルはシングル・チップ・ソリューションをどんどん提案することでマージンを守っている。
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PS:インテルは上のチャートでもわかるとおりアフター・マーケットで$18を超えており、これは過去のボックス圏を上放れるかどうかの重要なチャート・ポイントに来ています。カンファレンス・コールの内容はしっかりしたものだと思いました。

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