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2009年8月23日日曜日

スリランカの株式市場







長く政情不安に揺れたスリランカに平和が戻ってきました。そこでスリランカの株式市場についてチョッと書きます。

まずコロンボ証券取引所はこの国の規模や発展の度合いに照らして考えると比較的整備された株式市場です。事実、今世紀に入ってBRICsが人気になる前はある意味ではインド株式市場などよりコロンボ取引所の方がアクセスが良いという認識が世界の機関投資家にはありました。

今でも外国人がスリランカ株に投資する際の規制は極めて少ないです。(反面、インド株は今日でもADRを除けば法人登記しないと投資できません。)

スリランカの概要

一人当たりGDP:1623ドル(2007年)
購買力平価ベースの一人当たりGDP:4264ドル(2007年)
産業別GDP構成比: 農業15.5%、工業27%、サービス業57.5%
インフレ率:2008年23%
失業率: 5.2%
株式市場時価総額:43.2億ドル(2008年末)
経常収支:▼31.7億ドル(2008年)
輸出額:81億ドル(FOBベース、2008年)
輸入額:141億ドル(FOBベース、2008年)
主な輸出品:テキスタイル、アパレル、お茶、ダイヤモンド、エメラルド、ルビー
主な輸入品:生地、鉱物、石油、食品、機械、輸送機器
主な輸出先:米国25.5%、英国12.5%、インド6.7%、ドイツ5.7%
主な輸入先:インド23.1%、シンガポール9,9%、中国8.2%
海外直接投資流入額:5.29億ドル(2007年)
GDP成長率の推移:
2002年 3.96%
2003年 5.93%
2004年 5.45%
2005年 6.24%
2006年 7.67%
2007年 6.79%
通貨:スリランカ・ルピー
政府:共和制
言語:シンハリ74%、タミル18%、その他8%
宗教:仏教69%、回教7%、ヒンズー教7%、キリスト教6%
人口:2024万人
平均年齢:30歳
人口成長率:0.5%
成人識字率:92%
1日2ドル以下で生活している国民の比率:39.7%
インターネット普及率:4%
中央銀行: スリランカ中央銀行
外貨準備: 33.6億ドル
GDP:323億ドル

スリランカの株式市場はコロンボ証券取引所(CSE)です。約230社が上場しています。主な上場銘柄としては:

ジョン・キール 食品、ホテル、お茶、運輸などのコングロマリット
スリランカ・テレコム 政府系通信会社 固定電話、国際電話、CDMA
ダイアローグ・テレコム 最大の携帯電話会社
セイロン商業銀行 

などがあります。この中では携帯電話のダイアローグ・テレコムあたりが面白いかなと個人的には思います。(スリランカの携帯電話普及率は約45%です。ダイアローグ・テレコムのマーケット・シェアは6割程度です。)
あと今後のスリランカはどうなるの?という問題についてですが、正直言ってまだあまり考えがまとまっていません。インドで流行っているようなアウトソーシング産業が根付く可能性はかなり高いです。実際、欧米の投資銀行のエクイティー・リサーチのOEMなどは既に活発に行われています。これは投資銀行の側で「外注に出している」ということをゼッタイ認めたがらないと思うので、そういうアウトソーシングを下請けしている企業(=かなり優良な企業もあります)がIPOするとき困るんじゃないかな?

1 件のコメント:

RBP さんのコメント...

初めまして。ジム・ロジャースがスリランカ株を薦める記事があったので、自分のブログからですが、紹介させてください。

□ジム・ロジャーズお勧めはスリランカ??
http://d.hatena.ne.jp/ROBERT-B-PARKER/20091024/1256397422