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2008年9月15日月曜日

胴体着陸

FEDはリーマン・ブラザーズ救済に奔走していたわけですが、土壇場で最後の頼りだったバークレイズ(BCS)が買収交渉を諦めたことから、これを書いている時点(ニューヨーク時間14日午後3時)では万策尽きた感じになっています。

未だバークレイズが交渉のテーブルに戻る一縷の望みは残されているとはいえ、このままだとリーマンは清算されることになる可能性が一番強いでしょう。(既にバンカメは辞退しています。)

リーマンが消滅するとリーマンを相手方とする仕組み債は全てその価値が「紙切れ同然」になるリスクがあります。それでパニックがウォール街に走ったら、、、連鎖的に手元流動性がおかしくなってしまう証券や銀行も次々に出てくるかも知れません。

ただ、このような店頭(OTC)デリバティブの取り決めは殆どの場合、その取り決めを裏づけする「反対取引」によってヘッジされているわけですから、焦らずにそれらの建て玉を相殺してゆけばネット・ベースでのリスク資産はグロス・ベースよりずっと小さい筈。

要するに、ウォール街全体の参加者(この場合、投資銀行だけじゃなくて、ヘッジファンドや年金ファンドなども含めて)が全員帳簿を持ち寄って、ひとつひとつほぐしていけば、大事には至らないと思うんです。

飽食の果てにぶよぶよに肥大してしまったデリバティブ市場を、「有事の際に一体、どうやって軟着陸させるのか?」という僕の長年の疑問に対する答えを知る機会がようやく到来したというわけですね。


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(追記)
ところで若しリーマンが清算されることになってもOTCデリバティブ市場が機能不全に陥らなければ、市場は暴騰する可能性もあります。(もちろん、最初は連鎖倒産のリスクを皆、恐れるでしょうから、寄り付きは投げが出るかも知れません。)

いずれにせよ慌てないで下さい。

5 件のコメント:

Gakkun さんのコメント...

FEDの利下げの可能性はありますでしょうか?

広瀬隆雄 さんのコメント...

gakkunさん

僕が間違うかも知れませんが、今のところその確率は0%のような気がします。

Gakkun さんのコメント...

0%ですか?

では次の利下げのタイミングは何でしょう?

前回は(2003.6.25)1.0%まで下がっています。

今回もこの水準まで下がると推測しております。この局面で実弾は温存することで出尽くし感がなくなってしまう気がします。

匿名 さんのコメント...

あわわわ…(;;)
リーマンがセクターイレブン…
びっくりしますた。

匿名 さんのコメント...

あわわわ……(;;)
チャプターイレブンの間違い
Chapter 11
あわてますた。