マイッタ。
あきれた。
鳴り物入りで発表された不良債権買い上げ機構ですが、金曜日の場が引けて、みんなが安心して週末を迎えられると思ったとたんに雲行きが怪しくなっています。
この救済策が実現するには下院で承認されないといけないのですが、議員サンたちが、「ついでにあれも混ぜろ」、「これも加えろ」といつものノリで自分の得点稼ぎになる追加条項をねじ込み始め、すでに紛糾の様相を呈してきているからです。所謂、緊急議決案件の「クリスマス・ツリー化現象」というやつです。
おそろしや。
僕の友人の或るヘッジファンド・マネージャーは「あのShit headsめ!」と吐き捨てるように言いました。
Shit headsというのは読んで字の如く、「うんこアタマ」です。
世界の資本市場の混乱の収束が、ペロシおばちゃんの統率力ひとつにかかっているというのは、、、
なんとも心もとない状態ではあります。
【追記】
現在までに市場に洩れ伝えられている不良債権買い上げ機構のアウトラインを示しておきます。
1.この制度を利用して流動性の無い証券を持ち込めるのは米国の金融機関に限る。
2.ヘッジファンドはこの窓口を利用できない。
3.買い上げに応じるのは最初の2年間だけ。
4.不良債権買い上げ機構は市場環境が改善するまで無期限でこれらの証券を保有しつづけられる。
5.持ち込めるのはローン、CDO(コラテラライズド・デット・オブリゲーション)、住宅抵当証券など。
6.持ち込まれる物件の内容、金額によっては政府がその金融機関にワラント債を発行させ、経営権の移譲を要求できる。
19 件のコメント:
不良債権買い上げ機構の話を聞いて、ゴールはまだまだ遠いけど、それでも、出口が見えたのかな?と思ってました。
この案が失敗に終わった時のことを考えると、ものすごく恐ろしい気がします。
踏み上げさんへ
今度の機構のニュースは、ある意味相場の転換点かと思いましたが、資本不足の問題は解決のめどは立ったと市場は見るのかな、とやや疑問をもってみています。
機構の買取価格の決め方がわからない。CDS市場の扱いもそのままなのとか、空売り規制以外にも仕掛ける方法はあるだろうし、期待が大きいだけにかえって不安だなあって感想です。
本当の素人なので素朴な疑問として書きました。
こんなにあちこち、大判振る舞いしてしまって、アメリカの財政が破綻する、ということは無いのでしょうか?
RTCが実現すれば、借金大国日本も資金を出すようですが・・・
日本国民の大事な税金を、アメリカの金融機関救済に使うな!
と言いたい。
これで、大量に米国債が発行された時は、また買わされるんでしょうね。
それで、救済されるならまだマシですが・・・
アメリカ、大丈夫でしょうか?
不良債権買い上げ機構以外に解が無いのであれば、実行するしかないのではないでしょうか?
ということで、火中のクリを拾うつもりで救済されたAIGを$2台で買ってみました。
今の市場に対しては、投資よりも投機するつもりで動いた方がいいのでは?
米国の政治家でフーバー以下の烙印を押されたい人なんていないでしょ?
案が発表されただけで実行に移される事が決まった訳では無いのに、はしゃぎ過ぎ・・・と見ていましたが、また何かやらかしてくれそうですね。
この後も波乱要素満載で一旦手仕舞いするのが無難なんでしょうかね w
ちょっとスレ違いかもしれませんが、エタノールに関してすごく気になるので教えて下さい。
下のニュースを読んだのですが
http://www.forbes.com/2008/09/17/verasun-energy-offering-markets-equity-cx_mp_0917markets24.html?partner=yahootix
VSEはコーンを買う立場なのになぜshort posision(空売り)をするのですか?あと、色々ニュースを読んでいるとVSEの株価が最近すごく下がっている原因は
・コーンを現在よりも不利な価格でヘッジした
・エタノール価格が下がった
・ハリケーンの影響
の3つで、どれも短期的な影響かなと思っているのですが、こんなに下がるものなのですか?(英語苦手なので間違えてる所があったらすいません)
金融779銘柄へのショートが禁じられた結果、それらの銘柄が急落することはなくなるのでしょうが、ただの延命にしろ、その過程でどのような影響が出るのでしょうか?
上記5番がCDO(コラテラライズド・モーケージ・オブリゲーション)と表記されておりますがCollateralized Debt Obligationsだと思います。
モーケージはMBSのMortgageではないのでしょうか?
単なる踏み上げさんの間違い?それとも勘違い?
trmさん
ご指摘ありがとうございます。
僕の間違いです。
あとで本文も直しておきます。
匿名さん
ご質問ありがとうございます。
金融株779銘柄へのショート禁止については実はわからないことが幾つかあります。
例えば:
ショート禁止は新規のショートだけなのか?それとも既存のショートも手仕舞いしないといけないのか?
これはいろんなところに訊いて回ったのですが、イマイチ判然としませんでした。
それからショート禁止は前回と同じで期限が切られているので、いずれ再開されると思います。
またETFなどを使ってショートするのは依然可能だと思います。つまり「抜け穴」があるわけです。
これについては少し調べて別のエントリーで書いてみたいなと思っています。
kojiさん
VSEのエタノールのショートはヘッジだと思います。(後で調べておきます)
VSEが下がっている最大の理由は最近の市場の乱れで資金調達が苦しくなると投資家が考えているからだと思います。
バランスシートに負債が沢山載っている会社、今後、設備投資を沢山やらないといけない会社は総じて売られています。
ぬりかべサン
勇気ありますね(笑)。
僕も金融株は面白いと思うけど、普通株式の株主は救済されるときメチャクチャ希釈化されるケースが続いているのでなかなか思い切れません。
勉強中サン
ご質問ありがとうございます。
そうですね。アメリカ政府自体のバランスシートがかなり極限まで来ているということは確かにあります。
その意味ではドル安を想定することも出来ると思います。
僕はアメリカのバランスシートそもものも心配だけれど、それ以上に米国と欧州の金利のベクトルが違うことの方が為替に対する影響は大きいと考えています。
iorinさん
コメントありがとうございます。
一応、相場的には出直ると思っています。
来年の2月くらいまでは高いでしょう。
でもそれと今回のサブプライム問題が解決したというのとは別問題で、後々まで米国の不動産市場はぐずぐずした展開になると思っています。
また、世界経済が今後かなり減速してくると思われますので、その分は未だ世界の株式の評価に十分反映されているとは思えません。
それも心配です。
たこすけサン
そうですね。来週、下院でもめるようだと売られ直す可能性もあります。
踏み上げさん、私の金融779銘柄ショートの書き込みに返信してくださり、ありがとうございます。 ショート禁止措置がなければダウは、10000を切っていたと思っています。 779銘柄といっても銀行を中心にしたものですし、今回の処置で持ち直すのは一時的で、韓国との取引を中心しているところもあるそうですが97年のアジア通貨危機再現のようなシナリオで再度大きく崩れると思っています。 別のエントリーを期待しています。
踏み上げさんへ
勇気を出してAIGを$2台で買って$4台後半で今日半分売りました。
これこそ「いちカイにヤリ」ならぬ「にカイよんヤリ」です。
これで元金は回収したのでもうあとはOKです。
こういうときは、こうした投機もありですよね。
ぬりかべサン
根性ありますね!
(僕にはとてもムリです。)
踏み上げさんへ
お返事ありがとうございます。大変参考になりました。同業者であるAVRの方が下げが緩やかなのは、借金/株価よりも借金金額の方が重要視されたということなんですね。
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