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2009年1月29日木曜日

昨夜のFOMCの争点

昨夜のFOMCミーティングでは大方の予想通りターゲット・レート(0%~0.25%)には変更はありませんでした。

ただFRBが直接トレジャリー(中、長期債)を購入するというアイデアに関しては「検討する」という以前の表現から「そろそろ準備が整いつつある」というニュアンスに変わってきており、これが実施される可能性は高いです。

これが持つ意味としてはFRBは明らかにデフレのリスクを恐れているということだと思います。

その他、今回のFRBのステートメントを読むと幾つかの事柄が争点になりつつあるのを感じます。

まずデフレに対抗するため、FRBがスチューデント・ローンやクレジット・カードのペーパーを購入した場合、そこに「えこひいき」というか、誰を先に救済するか?という問題が生じてしまう点です。これは英語ではcredit allocation issueと言います。つまり与信の不公平の問題ですね。

それからFRBが直接トレジャリーを購入するタイミングに関する表現で「もし刻々変化する状況に応じては(購入をはじめる)」という表現があり、これが不明瞭だという声が聞かれました。市場とクリアーにコミュニケーションを取る事を目指しているバナンキ・フェドとしては、いまひとつ歯切れの悪い言い回しだというわけです。

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