去年の初夏にブログで「石油は売りだ」と書いたとき、皆さんから一番多く受けた質問は「ゴールドも駄目ですか?」というものでした。
正直言って、そのときは歯切れの悪い答え方しか出来ませんでした。
なぜなら今、世界を覆っているデフレ圧力に、当然、ゴールドも呑み込まれるわけで、その意味ではゴールドは下がらないとおかしいからです。しかしその一方で世界各国が流動性供給のため金融緩和すれば、それは遅かれ早かれインフレのタネを蒔き、通貨の健全性を蝕むことになります。
要するにそういう相反するちからの均衡がどういうカタチで保たれるのかが、僕には読めなかったわけです。(結局ゴールドも下げましたけど、下げ幅は他のコモディティーより遥かに小さくて済みました。)
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さて、上の話を蒸し返した理由はデフレ圧力と通貨の健全性の議論という拮抗するちからの存在をもう一度皆さんに思い出して欲しかったからです。
最近のニュースをみているとこの均衡が崩れる日が思ったより早く訪れそうだと思わせます。言い換えればゴールドならびに金鉱株に対して強気になるべき時期が繰り上がっているわけです。
これは極めて複雑な議論ですので、数次のエントリーに分けて書いてゆきたいと思います。
ただ、結論としては上のグラフが全てを物語っています。このチャートは1930年代の大恐慌のとき、当時の米国を代表する金鉱株であるホームステイク・マイニングが大相場を演じたことを記録するものです。
基本的には今回もこれと同じ展開になると僕は予想しています。
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