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2009年1月30日金曜日

モルガン・スタンレーのエコノミストはハイパー・インフレの可能性が無いとは言えないと指摘


モルガン・スタンレーのエコノミスト達が書いたレポートがFTアルファヴィルなどでチョッと話題になっています。
彼らは「今回の金融危機で我々が学んだことは、所謂、ブラック・スワンと呼ばれるイベントは一般に考えられているより結構頻繁に起こるのかもしれないということだ。インフレの面でのブラック・スワンはハイパー・インフレーションである。」という意味の主張をしています。
彼らは(上のグラフのように)先進国各国がベースマネーをどんどん増やしていることを指摘しています。また、銀行救済に必要となった尻拭いに遣ったお金を政府が調達する際、結構苦労するのではないかと予想される点を挙げています。最後に国民は政府がファンディングに苦労すれば、最後は輪転機を回しまくるに違いないと考え始める可能性を指摘しています。
モルガン・スタンレーは「ハイパー・インフレに備える保険を購入することは理に適っているし、いまはそういう保険は安く買える」としています。
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なお上の議論とは反対の意見というのも存在して(これは著名ブロガー、「カサンドラ・ダズ・トーキョー」他、多くの人が主張していることですが)、現在世界の中央銀行がベースマネーをどんどん増やしているのはそもそも本来銀行間で起こるべき資金のやりとりがパッタリと途絶えてしまったから、政府がおのおのの銀行と直接信用のやりとりを実施しなければいけなくなったがために起こった現象である。
という指摘だと思います。

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