BRICsに関して向こう数年に渡る長期投資戦略を立案するならば、僕が次の有望セクターとして考えているのは上に掲げたようなグループです。
中国の重工業のセクターに関しては2007年の秋あたりからずっと弱気意見を堅持してきましたが、もう弱気ではありません。当時僕が弱気になった理由は『華麗なる一族』型の倒産(=つまり過剰設備によるスランプ)を心配していたからです。
実際、中国の重工業は東京オリンピック当時と全く同様に過剰設備の問題に悩まされてきました。
ただ、工場の休止や生産調整やM&Aのニュースが出始めると株は「買い」になるのです。その考えから去年の11月頃からは「デッド・キャット・バウンスを取りに行こう!」という気持ちになりました。(今はちょうどデッド・キャット・バウンスの季節が終わった直後なので全部外してあります。)
次にBRICsに出動するなら、もう一度重工業ならびにそれに関連する素材や資源の株を買いたいと思っています。
但し、今は中国国内の鋼材価格が音を立てて崩れ始めているので100%キャッシュで静観しています。未だあと半年くらいは出動しなくても良いと思っています。
でも、今からBRICsの重工業や素材、資源セクターを勉強し直すのはタイミングとして悪くないと感じています。(とりわけロシアの石油会社は異常なほど安いです。)
僕が重工業や素材、資源株を買いたいと考える理由は2つあります。
ひとつは東京オリンピックが終わって1年くらいしたら、重工業の景気も鋭角的に戻してきたという点です。
次に中国政府の景気刺激予算は余り中国経済の隅々まで行き渡らないだろうと思うからです。建前としては医療とか農村とかのテコ入れをやらないといけない、、、それは誰でも知っていることです。でも現実としてはお金は建設などごく限られた分野にしか行き渡らない、、、そう思っています。だから業績の改善率という面で買えるセクターはそのへんに限られると思うのです。
ところで最近、中国政府のお金の使い方はどんどん賢くなっていると思います。具体的には:
1.景気が悪いタイミングを利用して備蓄を増やしている
2.ロスネフチ、リオチント、ペトロブラスなど、超一流の世界的資源企業に対する発言力を融資や資本出資によって増強している
という点です。純粋な投資としても割安な水準で出動しているし、素材・資源の安定供給を約束する取り決めもセットになっています。
昔、世界の景気が良いときは日本も中国と張り合って「ロシアの極東パイプラインをナホトカまで持ってきてくれ」と働きかけていましたが、いつの間にか日本の戦略的資源確保の努力は立ち消えになった観があります。
その一方で中国政府は粛々と長期戦略を実行に移しているのです。
2 件のコメント:
中国に関しては全く同感です。景気刺激策として一気にインフラ整備を進めつつ、世界の資源を買いまくっている印象があります。次の景気回復期には中国の競争力は現在の比ではないと思います。長期で指数を積み立ててます。
コメントを投稿