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2009年3月9日月曜日

米国の消費は戻っているのか?

去年の9月以来、米国の既存店売上比較はずっとマイナス成長を続けてきましたが、2月は初めてプラスに転じました。そこで「いよいよ米国の消費が戻ってきているのか!」と期待を抱いてしまいまうのですけど、もう少し丁寧にデータを見ると余り喜べません。

確かに全体としては+0.7%になっていますが、頑張ったのはウォルマート(WMT→+5.1%)だけです。ウォルマートの規模がとても大きいので、全体の平均をひとりで押し上げているというわけ。

ウォルマートを除いた実績は▼4.1%です。

つまり米国民の消費が高級品、高額商品からバリュー志向へとシフトしているわけです。

因みに米国の家計のデット・サービス(借金の返済負担)が可処分所得に占める割合はほぼ15%と言われており、これは1929年以来、最も高い水準です。1930年代の例から考えると今後10年以上かけてこの比率がひとケタ台の中頃あたりに下がってくると思われます。つまり消費は長期に渡って冴えないと考えるべきです。

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