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2009年3月9日月曜日

隠れる場所がない!




ヘルスケア・セクターは普通、景気が悪いときは「避難先」として人気が出ます。

しかし今回の下げ相場ではヘルスケア・セクターも容赦なく売り叩かれています。

これにはいつくかの理由がありますが、その最大のものはオバマ大統領の提出した予算案の内容がヘルスケア業界にとって極めてネガティブな内容だったからです。

金融機関の救済はぐずぐずして進んでいないくせに、、、ヘルスケア業界への締め付けは鮮やかな手際の良さ(笑)でどんどん進んでしまっている!

ヘルスケア改革はクリントン大統領が1回目に当選した際、ヒラリーが試みて頓挫しました。つまり難しい試みなのです。

オバマ大統領の案ではホーム・ケアやHMOからお金を巻き上げて、それを「手付金」として一連の改革の原資にするとしています。オバマ大統領の狙いとしては:

①国民のより多くが健康保険に入れるようにする
②ヘルスケアのペーパーワークを電子化により効率化する
③FDAを改革する

というものです。これらの改革に必要になる資金のうち半分はHMOやホーム・ケア業界から絞り取り、残りは景気が回復した後、ころ合いを見計らって増税することで賄います。

オバマ大統領の巧い点は虐める相手をはじめから特定しておき、後はヘルスケア業界のきわめて幅広い層に対して支持を呼びかけ、「賛成しないと、今度はお前の業界を狙い撃ちするぞ」と脅している点です。今回ギロチンを免れた連中は自分の保身のために「そうだ、そうだ!」とオバマ大統領案を支持しています。

まあ見方によってはオールモスト・ファミリー(AFAM)に代表されるホーム・ケア業者は余りにウマい汁を吸い過ぎたとも言えます。

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