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2009年3月19日木曜日

コモディティーは第2ステージへ

上のチャートは原油(WTI)です。今日、心理的に重要な$50を超えました。

昨日のFOMCでベン・バーナンキ議長が流動性の絨毯爆撃を発表したことは既に書きました。これによってFRBのバランスシートは空前の大きさへと膨張します。

財務省や議会がモタモタしている間に、バーナンキ議長だけが救世主となって八面六臂の大活躍、、、


しかしこの輝かしいパフォーマンスにはよくみると影があります。

例えば今回の無差別絨毯爆撃ですが、この手法はバーナンキ議長がハッキリと「好ましくないやり方だ」とかねてから否定してきた手法なのです。
彼は銀行セクターなど個別に流動性が滞っている箇所をひとつひとつ丁寧に直してゆく方法をずっと主張してきました。

なにがバーナンキを無差別爆撃に走らせたのか?

それを考えると、ちょっとホラーの世界ですね。

もちろん、FRBのバランスシートが肥大化したからと言って、それがすぐにドル危機へ直結するとは限りません。もしかすると米国経済の縮小が止まり、再び成長への希望が生まれる可能性も無いとはいえないのです。

その場合、FRBのかじ取りはメチャクチャ難しくなると思います。なぜならFRBは即座にバランスシートを削ぎ落とす必要が出るからです。

別の言い方をすればある程度インフレ・シナリオも想定した投資スタンスにする必要が出てくるというわけ。

今回の金融危機を見事に当てた「当たり屋」ヘッジファンドの新御三家と言えば:

デビッド・アインホーンのグリーンライト・キャピタル
カイル・バスのヘイマン・キャピタル
ジョン・ポールセンのポールセン&カンパニー

ですけど、今、飛ぶ鳥を落とす勢いのこの3人が揃ってゴールドをまっしぐらに買い捲っているというのは興味深いです。

若しアメリカの景気に底打ち感が出れば原油や銅も買われるでしょう。新興国の中でも資源依存度の高い国は再評価される可能性があります。

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