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2009年3月10日火曜日

求職の未来





オーストラリアのクイーンズランド政府(?)が「The Best Job in the World」という触れ込みでグレートバリアリーフのケアテイカーを公募しました。

この仕事に応募したい人はユーチューブできっかり1分の自己紹介のビデオを送らないといけないという条件がついています。

この仕事が観光地の自然を守ると同時にプロモーションの仕事も兼ねていることから、プロモーション・ビデオを応募者に作らせてそれを審査するというのは、理に適った選考方法です。

しかも最終選考に残った50人のビデオをHPにUPし、一般の視聴者から投票させるという手の込みようです。

考えようによってはケアテイカーを採用する以前に、クイーンズランド政府の目的(つまりグレートバリアリーフを世界に紹介するということ)はユーチューブでのBuzzによって既に達成されてしまったとすら言えるのです。

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この応募者たちのビデオを観て、僕は少し考え込んでしまいました。

僕の住むアメリカには今、失業者が溢れています。仕事を探そうにもこれほどまでに景気が悪いと働く口なんかありません。

しかもアメリカの就業秩序は今、根本的に変わろうとしています。具体的にはどこかのオフィス・ビルに9時から5時まで通勤する、、、そういう仕事はどんどん無くなりつつあるのです。その代わりリモート・オフィスというかフレキシブル・タイムのような仕事が主流になりつつあります。そうなったひとつの理由はアメリカでは既にモノ作りはやっていないことが原因です。

するとデスクワークというか知識集約的な仕事が多くなるわけだけど、それらの仕事はいま細かく分断されて、ひとりの人間をフルタイムで雇うというよりもプロジェクト毎に雇うという事が常態化しているのです。

早い話がフリーランスの仕事しか無いわけです


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日本でも最近はフリーターというのが多いですよね。「派遣」と言うのかな?
だから米国のフリーランサーと日本のフリーターは似ていると言えば、似ている。

でも根本的に違う点もあるのです。

それは日本のフリーターは自分を売り込む営業活動はしません。(ですよね?)
営業活動は派遣会社のプロパーの人間がやり、「派遣さん」は予め決まった職場へ送り込まれるわけです。

アメリカのフリーランサーは自営業ですから常に自分のサービスを売り込まないといけないのです。自分を売り込む「営業活動」をしているうちは誰もその労働に対する対価は支払ってくれません。

またフリーランサーは健康保険や401(k)などを自分でアレンジしないといけません。確かに401(k)の登場は会社から会社へ転職したときの年金のポータビリティー(=次の職場に持ってゆけること)を改善しましたが、これがフリーランサーとなると個人年金や健康保険を維持することは数段、難しくなってしまうのです。

今回のリセッションはウォール街のリセッションでもあります。すると過去に無いスケールでホワイトカラーの失業者がフリーランサーのレーバープールになだれ込んでいるわけです。フリーランサーはその局面、局面での仕事にしかありつけないのでフリーター以上に収入の安定は無いのです。

しかもレーバー・マーケットの専門家に言わせるとこうしたトレンドはITのアウトソーシングなどと同じで景気が良くなったからと言って二度と逆戻りはしないのだそうです。

この事が今後の消費行動や投資行動に与える影響を考えただけでゾッとします。


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会計士をやろうが人事コンサルタントをやろうがフリーランサーである限り営業のスキルがものすごく大切になります。

この営業のスキル、換言すればプレゼンテーションのスキルというのは日本の学校は教えません。(尤も最近は別かもしれませんね、、、長いこと日本に住んでいないのでわかりません。)

上に掲げたビデオは「The Best Job in the World」への応募者のうちの2人ですが、正直言ってそのプレゼンテーション・スキルの高さに僕は驚いてしまいました。

(もし、これが求職の未来なら、、、、俺の居場所は無いな。)



PS:僕はこの求人のことをFTアルファヴィルで知りました。その事自体、なんだかシュールな世界。

2 件のコメント:

SampleFlash さんのコメント...

こんにちは。
私もフリーランス歴10年以上で長いですが、
自分にはフリーランスの方があっているようで
す。やっぱり、必要な時にしかお呼びがかから
ないので、連絡がある時は、なんか役にたつこ
とあるんだなって、会社勤めの時より充実して
います。上のお二人は編集も、ナレーションも
とても上手ですね。 感心しました。
日本のフリーランサーの方々が営業をしないと
いうのもすこし驚きですが、私も営業はしませ
んし名刺すら持ってません。
営業能力ももちろん大事なのですが、やはり。
企業などが美しいモノ、壮大な企画から引き上
げる時の恐ろしさを知っている。ということの
方がよほど価値のあることのように今では思い
ます。ジョブマーケットもなにもあったもので
は無いですね。

踏み上げ太郎 さんのコメント...

SampleFlashさん

コメントありがとう!