☆ ☆ ☆

2009年4月12日日曜日

Buy on dream, sell on reality. 相場は知ったら、しまい

来週からの相場ですけど、そろそろ降りる決心をしました。

今回のラリーの起点は3月10日です。
この日は示し合わせたようにバーナンキ議長とかクリス・ドッドとかバーニー・フランクとか、もうありとあらゆる政府関係者が朝からマーケットのトーク・アップ(口先介入)で凄いやかましかったのです。
そのへんの尋常でない様子は、その日のブログに詳細に書いておきました。

それはともかく、今ひるがえって先週までの展開を考えた場合、3月10日に約束された多くの事がほぼ実現してしまったんですね。アップティック・ルールのように未だ導入に至っていない案件も遅かれ早かれ導入に至ることはほぼ100%きまりです。

すると一度織り込んでしまった材料をもう一度織り込みにゆくというのはおかしな話。
どこかで小休止が入ると考えるのが自然です。

その場合、覚えておかないといけないファクターとしては、今回のラリーはごく一部のハイ・ベロシティー・トレーダー(クウォンツ系)による「はしご」相場だということ。別の言い方をすれば機関投資家の中でもとりわけソフィスティケートされている「プロ中のプロ」たちだけが、内輪でババ抜きゲームをやっているような相場なのです。

ババは最後は愚鈍な機関投資家(投信など)にpass downされる、、、その場合、マーケットの層はあんがい厚くないのです。だから叩かれればヘナヘナ崩れるシナリオだって無いとは言えないと思うのです。

来週からは決算がどんどん出てきます。

ここまでの展開では決算絡みの材料ではポジティブなサプライズが多かった。
例えばベストバイ(BBY)は強気のコメントだったし、ウエルズ・ファーゴ(WFC)のプリ・アナウンスメントも良かった、、、
でもこれが他の企業にも当てはまるかと言えば、、、、僕には自信はアリマセン。

なぜならベストバイはやっぱり小売業者の中ではピカピカの会社なんです。そのピカピカの会社が最近どんどん新発売されているスマート・フォンをびしびし売りまくって良い数字をつくっている。スマート・フォンが飛ぶように売れているのはツイッターのブームでみんながピーチク・パーチクお喋りしているからに他なりません。

つまりここだけは大不況でもキラー・アプがあるからOK、、、、ただそれだけのことだと思うんです。

ウエルズに関しては、かなりコアの部分でこの会社はしっかりしていると思います。なぜならデポジットが順調に増えているし、住宅ローン部門の出来高も高水準だからです。でも忘れちゃいけないのは好調なワコビア・サイドのビジネスは、元をただせばゴールデン・ウエストのビジネスがここへきてしっかりし始めたことが原因です。ゴールデン・ウエストは昔に何度が書いたけど、サンドラー夫妻が手塩にかけたフランチャイズであり、住宅ローンの借り換えができるような金利水準になったら、「さあ行け!」と号令をかけて、商売をモノにすることができるチームなんです。

たとえて言えば、1986年頃の野村証券、、、、。あのイメージ。

だからウエルズがびしびしに凄い数字を出せたからといって他の銀行でも良い数字が出せるかと言えば、僕には余り自信はありません。

もちろん、他の銀行も今期の決算は良いと思います。でもそれは他のファクターが原因で決算が良くなると思うのです。有り体に言えば他の銀行はどぶに落ちてもがいているAIGを食いものにして数字を作った。ただそれだけです。

1 件のコメント:

春山昇華 さんのコメント...

私も、もう少し上はあるけど、ここは買っちゃいけない。もう少し安く買えるときがくる。

トレーディングなら一回利益確定かな、と思います。