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2009年4月6日月曜日

Killer Appsの津波  ドットコム・バブルの残骸にチャンスを拾う



アイフォーンのアプリケーションを開発するコードが解放されてからというもの起業家精神に溢れる若者はいろいろなアプリケーションをロールアウトしています。
既にこれらのソフトウエアを書いた者の中から億万長者が登場しているというニュースを見て、(しまった!)と思いました。
去年、アイフォーンが最初に発売されたとき、「サンフランシスコからベイブリッジを渡った対岸のオークランドあたりで必ずアイフォーンが落ちる」というネットワークの不具合が報告されたのですが、そのときに気が付いているべきでした。でも未だ遅くはないと思います。
思うにアメリカ人は電車通勤ではなくクルマで通勤するため、これまで3Gのデータ機能というのは余り活用されてこなかったし、エキサイティングなアプリケーションはありませんでした。だから携帯先進国の日本に比べればアメリカはなにごとにも遅れていたと思うのです。
しかしアイフォーンやブラックベリー・ボールドなどの登場とツイッターの大流行はこの格差を縮めるのではないかと思います。
フェイスブックツイッターのように、毎月100万人単位でユーザー数を伸ばしているアプリケーションというのは、やはり注目する必要があると思います。
既におなじみのサービスとしてはYouTubeがどんどんユーザー数を伸ばしているし、ネットフリックスは映画のレンタルをオンラインで開始しています。
これらはいずれも昔、エンロン・ブロードバンド(=ネットでの映画配信)やジオワークス(スマートフォン)などの先駆的な企業が試みて挫折したサービスです。つまりそれらの燃え尽きた企業たちの夢の残骸に咲いた花なのです。別の言い方をすれば今のアメリカはKiller Appsの津波に呑み込まれているわけです。
確かにネットブックの例を見ればノート・パソコンはどんどん安くなっています。その一方でスマートフォンのような携帯デバイスはどんどんブロードバンド対応に関する要求度が高くなっています。これはマーベル(MRVL)のようなARMコアを使ったチップ・デザイナーにとって新しい商売のチャンスが増えていることを意味すると思います。
最近、台湾セミコンダクター(TSM)が生産計画を上方修正したのは、従って単なる景気サイクルや在庫サイクルだけではなく、プロダクト・サイクルにも関係している筈です。
同様にザイリンクス(XLNX)アルテラ(ALTR)といったプログラマブル・チップが動き始めているということはデータ・センター向け製品のデザイン・ベロシティーが高まっているからに違いありません。




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