ゾンピン(HOGS)は中国第4位のポーク加工業者です。同社は冷蔵・冷凍ポークのみを扱っており、所謂、室温のポークは扱っていません。同社の過去5年の売上高および純利益成長率はそれぞれ年率79%と84%であり、一般に中国の食肉加工業者では最も内容が良いと思われている雨潤食品(=過去5年の純利益成長は年率で47.5%)より遥かに勝っています。
【ゾンピンのデータ】
発行済み株式数:2970万株
時価総額:3.02億ドル
売上高: 5.85億ドル
EPS: $1.27
09年EPSガイダンス: $1.50から$1.63
09年売上高ガイダンス;7.8から8.1億ドル
ゾンピンは1993年に民営化されました。現在のプロセス・キャパシティーは年間50万トンです。同社の特徴は屠殺から冷凍・冷蔵、さらにスーパーなどの顧客への配達まで、最新鋭のサプライチェイン・インフラストラクチャーを完備している点です。
これまで中国では朝一番に豚を殺して肉を捌き、午前中までにその肉を売ってしまわないと腐るリスクが高くなるというやり方が主流でした。こういう室温(room temp.)での販売を所謂、ウエット(wet)市場と呼び、これが中国でのポークの消費の8割を占めてきました。
しかし冷蔵庫の発達や青空市場ではなくスーパーで食品を買うというライフスタイルが一般化するにつれてショッピングの利便性や食品の安全性に対する中国の消費者の認識や消費態度は激変しています。このため2006年には20%しか無かった冷凍・冷蔵市場(=所謂、ドライ市場)が2010年までには全体の4割に迫ると予想されているのです。
別の言い方をすればドライ市場は年率換算で26%の成長率が予想されているわけです。
ゾンピンは比較的小さなプロセス施設を沢山分散させて持ち、タイム・ツー・マーケットを短縮させる戦略を取っています。
製品の内訳は:
チルド56%
フローズン29%
プリペアード14%
フルーツ・ベジタブル1%
となっています。
ゾンピンの設備稼働率は60%でこれは業界最高です。ちなみに米国でのベスト・プラクティスは70%です。
今年のEPS予想に基づいてPERは6.5倍となっており雨潤食品などに比べてかなり割安です。
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