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2009年6月20日土曜日

ウォール街が忌み嫌うエリザベス・ウォーレンがオバマの金融サービス改革案のコアになるCFPAをデザインする

週末のウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)によるとハーバード大学の法学部の教授、エリザベス・ウォーレンが消費者向け金融商品の監督局、CFPA(Consumer Financial Protection Agency)の青写真の設計者になるようです。

エリザベス・ウォーレンはたぶんウォール街や銀行業界から最も忌み嫌われている「天敵」です。彼女は昔から住宅ローンにおけるプレデタリー・レンディングや法外なクレジット・カード金利に対して批判的な立場を取ってきました。

CFPAの発想というのは、例えばこういうことです。若し或る自動車が安全基準を満たしていなければ陸運局はそんなクルマを売ることは許さないし、処方薬の宣伝を新聞で直接消費者に広告する場合はFDAがいろいろ箸の上げ下ろしまで指導します。それらと同じで金融商品が一般消費者に売られる際、それを監督、規制する局が必要だというのがオバマ政権の考え方なのです。

CFPAの構想に関してはオバマ政権の経済アドバイザー、ローレンス・サマーズ(=彼はハーバードの学長だったのでエリザベス・ウォーレンの「元上司」)も積極的に関与しており、サマーズとウォーレンはカレーを食べながら3時間も相談したそうです。

オバマの金融制度改革については世論の評価は低いです。これは一因として銀行界、証券界のパブリシティー・マシーンがフル稼働して、なんとかネガティブなイメージを作ろうと最後の抵抗を試みているからです。

PS:ウォーレンはTARPのCOP(下院監視委員長)の立場からその資金の使途や効果に関してポールソン前財務長官や二ール・カシュカリをボロクソに貶した人でもあります。

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