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2009年7月18日土曜日

CIT救済の巨頭会談が場末の「隠れ家レストラン」でひらかれた?

最近はインターネットで何でもわかる時代になりました。

金曜日にはCITの社債や株が確りしていたので(なんだ、これ?)と思っていたら、「どうやらゴールドマン・サックスとJPモルガンが共同でCITを救済する計画がある」という噂が流れてきました。

案の定、ブロゴスフェアー(ブログ界のこと)は今日、この話題で持ち切りでした。

なんでも昨夜(7月16日)、イースト・ヴィレッジのアヴェニューBと東11丁目(その昔、パンク族がたむろしたトムキンス・スクウェアーから2ブロックのところ=最近はずいぶんお洒落になったとはいえ、ウォール街の幹部が仕事で使うような場所ではありません)にあるイタリアン・レストラン、「バルボーネ」でゴールドマン・サックスのCEO、ロイド・ブランクフェインとJPモルガンのCEO、ジェイミー・ダイモンがプライベートで飲み会をやったとのこと。

両方のCEOとも週初に無事決算発表を済ましているので、そのお祝いという説もあります。(今日のニューヨーク・タイムズはその決算を称えて第1面で「ウォール街は二強時代に入った」と宣言しています。 )

しかしどうやら会食の目的はトップ同士の親睦ではなく、CITの状況に関する意見交換だったようです。なぜなら会食にはJPモルガンのプライベート・エクイティー部門のマネージング・パートナー、リチャード・キャッシンも同席したからです。

なお、ディナーのメニューはパッパルディッレ(きしめん風パスタ)・ビーフ・ラグー、イカのエンドウ豆・トマト・ブロス風、ホタテ貝の浅なべ焼き、子牛肉・ミートボール、モッツアレラ・チーズなどだったそうです。またワインを2本あけたそうです。そのうちの1本はトスカーナ産の「レ・ペルゴーレ」(1990年もの)。

壁に耳あり、障子に目あり。


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さて、CITには「某プライベート・ファンドから緊急の資金を用立ててもらう」という観測が出ていますが、これがJPモルガンのPEファンドなのかもしれません。しかしCITの資産内容は急速に悪化しており、20億ドル程度の資本注入をしたってひと月からふた月程度延命出来るのみです。

ところでCITの普通株主には錚々たるバリュー・ファンドが名前を連ねています:

ブランデス
ヴァンガード
ウエリントン・マネージメント
ホッチキス&ワイリー
フランクリン・ミューチャル・シェアーズ
コロンビア・マネージメント

などです。その他、フィディリティーやリバーソースも株主です。このうちブランデスは「どうやら3月にすべて株を処分した」という噂です。でも捕まってしまっている運用会社も多いと思います。
同じバリュー・ファンド系の有名どころ、サード・アヴェニューの名前はありません。そのサード・アヴェニューのファンドマネージャーは鬼の首を取ったかのようにCITをボロクソにけなしていました。

PS:バリュー投資に関しては次の楽天証券の勉強会で解説します

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