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2009年7月23日木曜日

運用の英語 swagger (その2)

さて、swaggerがhaving an air of superiorityだという話をしました。
その意味では昨日のスターバックスの決算カンファレンス・コールで久々に聞いた「シュルツ節」も典型的なswaggerの例です。

スターバックスにとってコーヒーを売るということは単なる外食産業とか、ファーストフードとか、そういうことではありません。

コーヒーというものを通じて、来店客と店員が「つながる」、この数値では計測できない連帯、言い換えればコンヴィヴィアリティー(conviviality)こそが同社が最も大切にしているものです。

それがあるからこそスターバックス・コーヒーはプレミアム価格を設定できるのだし、フレッシュなブランド・イメージを維持できるわけです。

しかし去年までのスターバックスはそういうイケイケのノリを失いつつあるような様相を呈していました。他の無数のブランドが朽ちたように、スターバックスも出店し過ぎてブランド価値の希釈化を起こしたのではないか?

これは同社の経営者にとっては身も凍るような恐ろしい懸念です。

幸い、顧客満足度、テイスト満足度などの測定値ではスターバックスは見事に復活しつつあることが確認されました。またフェイスブックやツイッターなどのソーシャル・メディアにおけるBuzzも同社がしっかりファンとつながっていることを確認できるものでした。

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さて、インテルやスターバックスのようにswaggerを取り戻した会社がある一方で、急速にしぼんでいる会社もあります。その典型例がモルガン・スタンレー(MS)です。

モルガン・スタンレーは今日、決算発表をしていますが、往時を知るもののひとりとして、今日のモルスタの決算には「はっ」と息を呑むようなフランチャイズの毀損、朽ちた栄光、自信喪失を感じざるを得ませんでした。

先ず空前のECM(エクイティー・キャピタル・マーケッツ=株式公募)ブームの中で、モルスタはその流れに全然乗れていないのには驚きました。

普通、日本などでもメインバンクの地位はそう簡単に覆ったりしませんが、アメリカでも幹事関係は長い時間を経て築かれてゆくものです。それがまるでハエがコロコロ落ちるように次々に大事なディールを取りこぼしている、、、

これはもうバランスシートの問題とか、わざとレバレッジを落としたのが逆を突かれたとか、そういう小手先、短期的な問題ではなく、モルスタというフランチャイズないしはブランドネーム自体の存亡の危機が来ているとしか思えない、極めて憂慮すべき成績です。

モルスタは若手をどんどん抜擢し、無能な上司をどんどん放り出す、そういう下剋上の気風をすっかり失ってしまいました。老害が出ている。

そろそろマックはやめるべきだと思います。

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