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2009年8月3日月曜日

Cash for Clunkers新車購入支援プログラムで米国人の消費マインドに着火

7月から始まった「キャッシュ・フォア・クランカース」プログラムがちょっとしたブームになっています。
クランカースというのは「オンボロ」程度の意味です。
燃費が悪くて、中古車としての残存価値(residual value)が数十万円程度しか残っていない車を持って来れば、新車を買うとき、「政府が35万円から45万円程度のキャッシュを出す!」というプログラムです。

一見すると「それならこの際、利用しなきゃ損!」と思うわけですが、クランカーでも残存価値がある程度あるわけですから、政府が実際に負担するのは35万円から45万円よりは少ない金額となります。

ただ、今はアメリカのカー・ディーラーはどこも経営環境が厳しく、クルマの下取りもなかなかスムーズにはやってくれません。従って、この「キャッシュ・フォア・クランカース」というプログラムはクレジット・クランチ緩和策という意味合いもあるのです。

いずれにせよこのプログラムのお陰でフォード(F)などの7月の新車販売は好調です。

なぜアメリカのクルマの方がこの「キャッシュ・フォア・クランカース」プログラムで有利に立っているのか考えてみたのですが、下取り価格計算サイト「ケリーズ」などで試してみると「キャッシュ・フォア・クランカース」プログラムによる、買い替え可能なクルマのリストにアメリカ車ばかりが上位に来るようにデザインされているのです!(参った。)

一応、欧州車など外国のクルマもリストの下の方には出てくるようになっています。

まあアメリカの政府がアメリカ国民の税金を使ってやっているプログラムですから、上位にフォードやGMが出てくるのは当たり前かもしれませんが。

(僕ですか?これを見て速攻でフォードの株を買いました。エヘへ。)

1 件のコメント:

riot さんのコメント...

消費マインドにそもそも火がついているのなら、こんな制度は必要ないはずだと思います。

ご存じでしょうが欧州ではこの制度により売れているのは、一番低い価格帯の車種です。普段なら中古車ばかりを乗り換えるような層が1万ユーロそこそこの車を2〜3千ユーロの補助金でもって買っているのです。在庫削減とキャッシュフローの一時的な改善には寄与しますが、マージンは悪化しますし、景気回復後の需要の先食い的な側面があります。