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2009年9月9日水曜日

つれづれ

英語にAll hands on deck!という表現があります。これはもともと船乗り達の表現だと思うのですが、「全員甲板に集合」くらいの意味です。

レーバー・ディ明けの今日、ウォール街の投資銀行ではそれこそ上から下まで社員の全員が集合している筈です。僕が投資銀行に勤めていた頃は、レーバー・ディ明けの週に遅い夏休みなどを取ろうものなら、それは「首にされてもよい」という反逆の意思表示であると解釈されました。

それはどうしてか?

なぜならレーバー・ディ明けは投資銀行にとってかきいれどきだからです。この週に狙いを定めて、水面下で極秘に準備が進められてきたディールがボコボコ浮上してくるのがレーバー・ディ明けなのです。

例えば今日、発表された募集モノだけを拾っても:

ユナイテッド・ウエスタン・バンコープ
ラザード
セメックス
YMバイオサイエンス
アンコール・アクイジション
アメレン
RTIインターナショナル
ビスタ・ゴールド
バリック・ゴールド
シルバー・ウィートン
クリー
プレインズ

となっています。
公募は株式市場にとっては需給関係の悪化要因となります。

もちろん、その一方でM&Aの発表も増えていますから、キャッシュ・ディールが多いようだとこれは逆に需給改善要因となるわけです。

そのM&Aですがアメリカのレーバー・ディ明けを待たずにキャドベリーに対するクラフトのビットが明らかにされました。先のディズニー/マーベルやベーカー・ヒューズ/BJサービスなど、M&Aシーンの方もがぜん活発化してきています。

そんなわけで今はポジションをなるべく落として市場のボラティリティーが高まるのを静かに待っている状況です。

中国株に関してはけっして悪くないと思っているのですが、なんとなく値動きが鈍いので今はポジションをおとしてあります。結局手元に残っているのはシエナとかASMLなどのピカピカのハイテクのみ。これは意図してそうなったのではなく、結果として「買う気にさせる」ものがこのへんしか無かったということに過ぎません。

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