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2009年9月26日土曜日

スウェーデンの成功を論じる際に抜け落ちている視点


僕は今年50歳になります。
大学を出てからこのかた、日本では通算して3年弱しか暮しておらず、ずっと海外ばかり回っているので極めて日本の事情に疎いです。
だから、なぜ今、突然スウェーデンの福祉の事が話題になっているのか、そもそもそんな事すら理解していません。
そんな訳で春山さんの書かれたスウェーデン・モデルに関するエントリーを興味深く読ませて頂きました。
引用されてある日経の記事にはちょっとだけ出生率や移民の問題などが言及されていますけど、そもそもスウェーデンの成功を語る際に最も大事なファクターがこの日経の記事からスッポリ抜け落ちているように感じたので、門外漢ながらチョッと書かせて頂きます。
スウェーデンは数ある先進国の中で過去20年くらいの間、高齢化率の勾配がもっとも緩やかな国でした(=つまり国民がほどんど老齢化しなかったということ!)
僕が高校生の頃、社会科で習ったのはスウェーデンというのは福祉国家で、高齢社会だということでした。あのときの印象が強かったので、ずっとスウェーデンはお年寄りの国というイメージがあるのだけれど、もうそのイメージは当てはまらないのです。
一般に高齢化がどんどん進んでいる国では若い人たちに圧し掛かる福祉の負担はどんどん増えます。
スウェーデンのように高い出生率がもうかれこれ20年も続いている国では長期でのソロバンが日本とはぜんぜん違うと思うのです。
世界で一番高齢化のペースが速い国(=日本)が先進国中で最も高齢化のペースが緩やかな国(=スウェーデン)をモデルにするのは、「ちょっと違うな」と思ってしまいます。
PS:ここからは余計な事かもしれないけど、、、
日本はこれから大急ぎで出生率を高めてもそれが効いてくるのには時間がかかると思います。もちろん、国もいろいろ考えては呉れるでしょうけど、直面している問題が余りにも巨大なので、少々政治家の人達が本気を出したって、どうにもならないと思います。我々にできることは個々人で「防衛」することです。

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