昨日、配達されてきたNYタイムズの日曜版をドライブウエーで拾い上げたとき、(あっ!景気は戻っているな)と実感しました。
なぜならNYタイムズがどっしりと重かったからです。
アメリカはずっと昔から新聞広告の広告規制がありません。だからどれだけ広告のページを増やしても国から文句を言われることはないのです。
このため新聞の重量と景気には正比例の関係があります。(もちろん、最近はインターネットなどの影響でこの関係が崩れてきていることは確かです。でも基本的には景気が良ければ新聞は分厚くなります。)
さて、今週末のNYタイムズは百貨店のメイシーズが3ページほど全面広告を出している他、サックス・フィフスアヴェニューやバーグドルフ・グッドマン、ブルーミングデールズ、ロード&テーラー、アメックス、ウエルズ・ファーゴなどが全面広告を出していました。4月頃、全部の紙数のうち、全面広告がひとつしか無かったときに比べると、凄い増え方です。
もちろん、このようなデータ・ポイントは非科学的だし、統計学的には意味のないことなのかも知れません。でも尊敬されているエド・ハイマンのようなエコノミストも昔はクリスマスのラッピング・ペーパー(包装紙)の売れ行きからクリスマス商戦を占ったりしていた時代がありますから、それほど馬鹿には出来ない気がします。
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ただし小売業者が積極的に広告を出したところで、それが売り上げ増につながるとは限りません。ですからこれで小売が復活したと決めてかかるのはまだ早いと思います。
それを断った上で、第2四半期の米国企業の決算はなかなか良かったと僕は感じています。とりわけハイテクはじっくり中身を見れば見るほど、しっかりした内容だと実感しました。四半期中に1回のみならず2回もガイダンスを上方修正する企業がインテルとかテキサス・インスツルメンツのように数社出てきていることも心強いです。
また、今はドル安に振れていますが、このドル安で海外売上比率の高い企業の業績は上方修正が入る可能性があります。
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決算の話が出たついでに横道に逸れると、第2四半期決算のカンファレンス・コールやリリースの内容を見ていてもうひとつ感じたことがあります。それは中国の企業の決算の内容がなんとなく冴えない点です。
相当、筋の良い、しっかり経営された企業でも、、、決算があんがい冴えない。
がっかりさせられるケースの多さでは中国株がいちばん多かったように感じます。
それは僕自身の中で、事前のエクスペクテーション(期待値)が高かったせいなのでしょうけど、お寒い内容の決算が多いのにはちょっと辟易しました。
これと対照的に数字的に良かったのはインド企業とかブラジル企業です。
特にインド企業は知らぬ間にIBD100(業績+株価モメンタムの良い企業だけが選ばれます)にどんどん加わっています。
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つまり今はマクロ経済のパフォーマンス(断然、中国が良い)と企業レベルでの内容がちぐはぐになっているということ。
アメリカの場合、ボトムアップの内容はトップダウンから見た印象より遥かに良いです。
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