2009年9月29日火曜日
エコー・グローバル(ティッカー:ECHO) IPO
エコー・グローバル(ECHO)は企業の商品配送業務のアウトソーシングを請け負う会社です。
今回発行株数:570万株
レンジ: $13から$15
発行済み株式数:2194万株
幹事証券:モルスタ、CSFB、ウイリアム・ブレアー、TWPなど
同社はトラックやコンテナなど、普通運送業の会社が自社所有している実物資産は持っていません。
基本的に同社が持っているのはロジスティクスを最適化するソフトウエアとノウハウだけです。でも中立的な立場から「あなたのこの商品を注文した顧客に届けるには、先ずA社のトラックでB市まで運び、そこからC社の配達トラックに積み替えて顧客まで届けるのが一番安くて、早い」という風に、無数の配達経路、運送業者の選択肢の中からベストのものを選ぶサービスを提供しているわけです。
実際の役務提供は個々の配送に関してフィー・ベースでやる方法と、大きな企業の場合、長期契約(アウトソース)で全部の配送業務を請け負ってしまうケースがあります。
米国の運輸市場は総額で1.3兆ドルという巨大なマーケットですが、その中身は極めて細分化されています。エコー・グローバルの価値提案は極めてシンプルで、「エコーを使えば5から15%くらい配送料が安くなるし、早くなります」というのがセールス・ポイントです。
運送業者の側からしてもエコー・グローバルの荷を請けるのは大歓迎です。なぜならまとまったボリュームをよこしてくれるし、空のトラックを走らせるより、少しでも多く荷を積んだ方が儲かるからです。
現在、エコー・グローバルはLTL(less than truckload=トラック一台分以下)の荷物の配送が業務の柱になっていますが、将来はインターモーダル(貨車+トラックなど)、国際配送、国内航空貨物なども拡張しようと計画しています。
同社のサービスの特徴は顧客がインターネットでエコーのホームページに行き、すぐにホステッド・アプリケーションを利用できる点にあります。また、既にERMシステムを所有している大企業に対しては、そのERMに対応するコンフィギャレーションを組むことも出来ます。いずれにせよ、このソフトウエアを使うに当たって顧客の側ではコストは発生しません。
同社のサービスは未だ始まったばかりなので、知らない企業も多く、いまはちょうど証券会社の営業マンのようにセールス担当者が居て、電話で新規顧客を開拓しています。そのセールス担当者の経験が長くなると約定率が良くなるという傾向があります。
今後の成長は新規顧客の獲得や既存顧客のスコープ拡大、新製品(国際、地域、新サービス)の導入と自営業的なフレート・ブローカーの買収などから実現するつもりです。
同社の売上高の特徴はビジビリティーが高いこと、顧客が分散している事です。またマージンが拡大しているし、バランスシートが強いです。
ここ4年間の売上は年率200%成長しました。但し、金融危機に絡む不況で成長率は下がっており、今年は22%成長にとどまっています。
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