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2009年9月23日水曜日

シャンダ・ゲームズ(GAME)

シャンダ・インタラクティブ(SNDA)がそのコア・アセットであるオンライン・ゲーム部門を別会社としてIPOスピンオフします。

このIPOは今週、値決めされる予定です。

このディールによってシャンダ・インタラクティブはオンライン・ゲームを中心としたエンターテイメントの持ち株会社となり、一方、シャンダ・ゲームズはネトゲに特化した、いち子会社となります。

今回のシャンダのディールがライバルのソーフー(SOHU)のネトゲ部門、チャンヨウ・ドットコム(CYOU)のスピンオフの成功に刺激されたものであることは間違いありません。

しかしソーフーがポータルのビジネスとネトゲのビジネスという、全く性格の違う2つのビジネスを持っていたのに対して、シャンダ・インタラクティブの方は初めからネトゲ専業の会社であり、そのコア事業をスピンオフするべきだという論拠に欠けているとする指摘もあります。

シャンダ・インタラクティブは過去において業績が上向くとゲーム・コンソルなどの本業以外のビジネスによそ見して、参入しては失敗するということを繰り返しています。

今回IPOで調達した資金の大半はシャンダ・ゲームズへは行かず、親会社の「軍資金」となります。その意味するところは今後M&Aに使われる可能性が強いということです。

中国のネトゲ市場は年商35億ドルと比較的マーケット・サイズが大きく、年率20%程度で成長しています。

ネトゲ企業は最初に顧客からプリペイドカードなどで代金を徴収し、バーチャル・アイテムの販売などで売上を計上します。この「前金制」の構造が極めて魅力的なキャッシュフローを生む原因となっています。

さらにゲーマーは一旦、ひとつのゲームを始めると長い時間ゲームをプレイすることでランクを上げてゆくために、一度、ゲームを始めると、他のタイトルへスイッチすることは余りしません。これも中国のネトゲが「数字が読める」ビジネスであるもうひとつの理由です。

今回のディールの後で中国のネトゲ市場のM&Aが激化するかどうか注目したいと思います。

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