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2009年10月20日火曜日

通貨高に悲鳴を上げる新興国 ブラジル、インドetc.

(出典;ウォール・ストリート・ジャーナル)
ブラジルやインドなどの新興国が通貨高に悲鳴を上げています。
今日、ブラジルは外人投資家がブラジル国内で株式や債券を購入した場合、2%の税金を課すと発表しました。
この発表に対してアナリスト達は「そんな事しても怒涛のような資本流入は収まらない」と一蹴しています。
僕はこの問題は深刻だと考えています。なぜならブラジル・レアル高は農家やコモディティーの輸出業者に大打撃を与えるからです。
いずれレアル高はブラジル企業の業績に悪影響を及ぼします。最近、為替のウォッチャーの間で「オーストラリアやブラジルなどの資源を輸出している国は為替は余り関係ない」というようなコメントが出ていますが、これほど誤解に満ちたコメントはありません。
去年のレアル高で必死の防戦を強いられたアラクルーズ(ARA)、サディア(SDA)、ペルディゴン(PDA)、ヴォトランチン(VCP)その他のブラジルを代表する大企業が勢い余って高値でレアル為替をロックインしてしまい、それが原因で倒産しかかったことを彼らは知らないのでしょうか?
(実際、サディアはライバルのペルディゴンに吸収され、サディアの名前は消え去りました。アラクルーズもヴォトランチンに吸収され、ファイブリアという新会社で再出発します。)
通貨高に苦しんでいるのはブラジルだけではありません。韓国などの東アジアの諸国も苦しんでいます。またインドのITアウトソーシングの企業もこれから苦しくなるはずです。
新興国にとって通貨高は百害あって一利無し。はしゃぎすぎは怪我のもと。

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