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2009年11月18日水曜日

ゼネラル・モータースを馬鹿にしない方が良い

先日発表されたGMの意外に良い決算に関しては「ふふん」と鼻で笑うような冷笑的コメントが多いです。

「キャッシュ・フォー・クランカース・プログラムと中国での販売好調に助けられただけだ。」

もちろんキャッシュ・フォー・クランカースは一時しのぎであり、今後もそれに依存することはできません。

でもGMの中国での自動車販売好調は甘く見ない方が良いです

なぜならGMの、とりわけビュイックは中国では究極のステータス・シンボルであり、フォルクスワーゲンその他の欧州ブランドはビュイックのプレステージに遠く及ばないからです。

もちろんビュイックはアメリカでも「鈍臭い」ブランドです。だからアメリカ人が「中国でビュイックが売れている」ということを紹介する際にも中国人のtaste(趣味)を半ば見下げたような言い方をします。

なぜビュイックが中国で究極のラグジャリー・ブランドかというと、それは歴史的な要因によります。ひとつには孫文の愛車だったということ。もうひとつは最後の皇帝、溥儀の乗っていたのもビュイックであり、禁紫城に乗りいれられた最初のクルマだからです。

ビュイックは品質は兎も角、重厚なイメージを維持するという意味においてはブランド・イメージを大事に守っています。

中国は間違いなく世界最大の自動車市場になるわけですから、現地の人たちが特定のブランドになぜ強烈な憧憬を抱くのかもっと研究すべきです。

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