株式市場の方では「ヘルスケア改革法案は死んだ」という思惑がこのところ台頭しており、それにより恩恵を受けるユナイテッド・ヘルスケア(UNH)やエトナ(AET)の株は最近、連日連騰していました。
「実は一番バリューがあるのはヘルスケア関連だ。」そういう投資家が結構、多かったので、彼らは慌てると思います。
目先はこれらのヘルスケア株はショートだと思います。
ただ、3年くらい先の展望に立てば、この冬、ある時点からヘルスケア株にしっかりとしたポジションを建てる必要を感じています。その理由は悪材料の中でも最悪のシナリオである国民皆保険制度が現実のものとして確定した時点で、もはやヘルスケア株が「失うものはない」状態になるからです。
ここで面白いのは過去にアメリカのヘルスケア・セクターで最も忌み嫌われ、ヘルスケア業界から激しく攻撃され、それにもかかわらず可決してしまったのが1965年のメディケアだとういことです。当時、この立法に大反対したお医者さんやヘルスケア業界は、法律が決まるとともに、新しい制度下でいかに自分の利益を伸長するかに専心しはじめます。すると(なんだ、新しいルールはザルだな。うまい汁を吸う機会はいくらでもあるぞ!)ということに気付くのです。ヘルスケア・セクターの黄金時代(=そして国民の負担という観点からは恐るべき浪費時代)はここが起点として始まっているのです。
従って今回の改正ヘルスケア法案に関しても、ヘルスケア業界は必ず順応する方法を編み出すに違いありません。
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