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2009年11月22日日曜日

日本株は国債の「ひとばしら」だ

僕のように普段新興国ばかりを見ている目からすると(日本株は故意に国債の犠牲にされているな)と感じざると得ません。

新興国経済は規模が小さいところが多いので(もっとも最近のBRICsなどは下手すりゃ先進国より大きくなりつつありますが、、、)ちょうど箱庭を上から俯瞰するように経済のアチコチで起こっている事がお互いに影響しあうさまを観察できます。

その経験で言うと或る国は危機に瀕するとその国にとって一番大切なアセットカテゴリーを守ろうと必死になるのです。

それでは「その国にとって一番大切なアセット・カテゴリーとは何か?」が問題になります。これは百論噴出する場面ですのでなかなか「これだ!」と特定しにくいです。でも金額的に一番残高が多いアセットは普通、重要な地位を占めます。日本の場合、やはり国債の発行市場、流通市場を守るということが一番大事な課題でしょうね。

その際、国債の発行市場を守るとは具体的にどういうことでしょうか?

それは他の投資対象が国債よりもアトラクティブ(魅力があること)であってはならないということなのです。

日本株を上げようとすれば、話はカンタンです。勝間和代の言うように思いっきり円安に持っていけば良いのです。(たとえば1ドル=120円とかね。)

これをやれば日本株は暴騰するだろうし、ガイジンは日本に殺到します。僕も中国株などを投げ捨てて、日本株を鷲掴みにします!

その理由はどうしてか?

これに関する解説は長くなるので別のところに書いたものを読んでください。

でも残念ながらそういうバラ色シナリオは起こりそうにはありません。なぜなら日本の政治家や金融機関は国債がかわいくてかわいくてしょうがないからです。

ちょうど日本のファンドマネージャーがリスクを冒してパフォーマンスを上げるより、無難にベンチマークに合わせた「隠れインデックス・ファンド」にした方がサラリーマンとして正解であり、優秀である(!?)と評価されるのと同じで、日本全体、或いは歴史観から見て「王道を行く」、ないしは「正論を貫く」ということと、エリートの方々の個々人の矮小的な利害とは一致しないのです。

その結果、日本株は「ひとばしら」に沈められているというわけ。

一体、日本の個人投資家はどうすれば良いかって?

それはカンタン。円貨建て資産(日本株、国債、預金など)だけでなく、世界に分散投資すれば良いのです。そして円貨建て資産に関してゼネストを決行すれば良いのです。

「もう買わないぞ!利回り的に魅力の無い国債は!」

そうやって国民ひとりひとりが反旗をひるがえせば既得権益にあぐらをかいている金融機関はずっこけるし、政治家だって幕末の頃活躍したような、志の高い、視野の広い若者にとって代わられるでしょう。

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