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2008年9月27日土曜日

投資家のキャッシュ・ポジションは高い

今年は秋口から相場が悪くなっています。

このような展開の場合、投資信託のファンド・マネージャーが気をつけないといけないことは、10月のファンドの決算に向けて、余り実現益を残さないという事です。

なぜなら個人投資家の立場からすると、折角、回転売買を慎み、キャピタル・ゲイン課税を最小限に食い止めようとしているときに、自分の持っているファンドがガバガバ実現益を出したら、その部分については税金を払わないといけないからです。

「年末の時点でファンドがマイナスになっているのに、税金だけはガッポリ徴収された」というケースはアメリカで投信が解約される最も典型的な理由です。

そこで年末にパフォーマンスが悪くなりそうな雲行きなら、9月頃から損切りを加速させて、なるべく実現益を出さないように調整する必要があります

この関係で、今年儲からなかった株は更に追い討ちをかけられ、売り物を浴びる、、、という悪循環になってしまうのです。

このポートフォリオのドレッシング(体裁を整えること)は、ほぼ終わりに近づいていると思います。

また、機関投資家のキャッシュ・ポジションは高いのではないでしょうか?。

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なお、税金絡みの売り圧力としては個人投資家が個別株を持っている場合、同様の理由で年末までに実現損を出せるものはどんどん損を出し、今年の利益と相殺するという作業が行われます。小型株で10ドル以下の株はとりわけそういう処分の影響を受けやすいです。

その裏返しが1月の「タックス・ロス・セリング・ラリー」というわけ。

7 件のコメント:

Gakkun さんのコメント...

ということは、「タックス・ロス・セリング・ラリー」には小型の10ドル以下の株は買い戻されるのでしょうか?

SSRXやSTVの仕込みどき?

広瀬隆雄 さんのコメント...

gakkunさん

ご質問ありがとうございます。

SSRXやSTVは比較的個人投資家の比率が高いと思います。ですので本格出直りは1月以降でしょうね。

匿名 さんのコメント...

ファンドの運用中、個別銘柄の売却益にファンドが課税され、なおかつファンド売却時の売却益に個人も課税されるとなると、二重課税ではないのですか。
もしファンドの運用中に個別銘柄の売却益は課税されず、将来ファンドを売却するときの売却益にのみ個人が課税されるのであれば、ファンドを長期保有すれば、課税繰り延べ効果があると思います。
どちらが正しいのでしょうか

匿名 さんのコメント...

今年はみんなそんなに儲かっていないでしょうから、わざわざ売却損を実現させないといけない人って今年はそう多くないような気がするのですが、どうでしょうか?

広瀬隆雄 さんのコメント...

爆社破座上さん

コメント、ご質問ありがとうございます。
仰る通りで、個人投資家がいくら長期投資を心がけ、じっと投信を持ちきりにしておいても、そのファンドそのものが実現益を出したときには納税義務が生じます。

アメリカの場合、ファイナンシャル・アドバイザーがどの投信を買うかの相談をする場合が多いのですが、こういう風に実現の多い(=つまり回転率の高い)投信は「避けたほうがいいですよ」というアドバイスになります。とりわけ、所得ブラケットの高い、税率の高い人ほどこの問題に敏感です。

じっさい、リッチな人は単に投信を買うのではなく、マネージド・アカウントといって、おあつらえむけに、ポートフォリオの回転率を極度に抑えた運用をする口座にお金を預けるケースが多いです。

匿名 さんのコメント...

では、投信では売却時二重課税となるのですね。
投信は課税の繰り延べ効果があるものと思っていましたが、個別株投資に比べ逆に不利なのでしょうか。意外です。

kazuneko さんのコメント...

ちょっと話はそれてしまうかもしれませんが、昨日SNDAが10%も急落していました。
何かあったのでしょうか?
shortsqueeze.comを見ると、
空売りの量が5倍くらいになっていたのですが、、、