けさ財務省が公的資金を次の9つの銀行に注入すると正式発表しました。
ステート・ストリート(STT)20~30億ドル
バンク・オブ・ニューヨーク(BK) 20~30億ドル
ウエルズ・ファーゴ(WFC)200~300億ドル
シティ(C)250億ドル
バンカメ(BAC)250億ドル
JPモルガン(JPM)250億ドル
モルスタ(MS)100億ドル
ゴールドマン(GS) 100億ドル
これらの銀行の多くは最初財務省が公的資金を注入することに反対しました。
その理由は利益の希釈化を招くし、経営陣の報酬などに対する制約が強まることを危惧したからだと想像します。
しかし財務省は有無を言わせず、強制的にこの条件を呑ませました。その理由として、全部の主要銀行に同時に公的資金を注入すれば「えこひいき」その他の疑念をかけられる心配が無いからです。
さらに同時に全ての銀行に公的資金を注入することで特定の銀行の経営状態などに対する思惑が市場に走るのを防ぎ、ショート・セラーから特定銀行を狙い撃ちされないようにという配慮があると思います。
また財務省は公的資金を注入すると同時に焦げ付き資産の損金計上を全ての銀行に強要します。これであやふやになっていた流動性の毀損した証券の評価をある程度確定することが出来ます。
また財務省とFDICは銀行信用の供給システムの全てに補強を施し、上手く流れなくなった信用の「つっかえ」を除去しました。
11 件のコメント:
9行に対する公的資金注入額は、どういう基準で決まったんでしょうか?
えこひいきなしに、といっても、その注入額にえこひいきがあるとあまり意味が内容に思います。
この金額は、踏み上げさんは妥当な配分になっていると思いますか?
>
また財務省は公的資金を注入すると同時に焦げ付き資産の損金計上を全ての銀行に強要します。これであやふやになっていた流動性の毀損した証券の評価をある程度確定することが出来ます。
と言うことは、これから始まるアメリカの銀行の決算で大きな損失が、確定して、また、相場が荒れる要因にならないですかね?
注入している公的資金がぜんぜん足りないと言う意見も目にしますが、どうなんでしょうか?
この時期に発表したというのは、相場が荒れる前に先手をうったのではないですか。 明日頃からEarningの発表が始まりますが、昨日の上げが元に戻ってしまわないことを希望しています。
節操のないコメントですが、公的資金注入と同時に損失計上を徹底的に行えば、正に悪材料出尽くしで暴騰したりしませんか?
mmさん
よくわかりません。でも大体、資産の大きさに合わせてあるようにも見えます。
いままでの政府の関与の仕方というのはその金融機関がほぼ倒産確定になってから政府が乗り出したというケースばかりだと思います。(例:ファニー・メイ)
今回はその前に現在の株価水準のときに出動するということをどうしてもやりたかったのではないでしょうか?
レノさん
ご質問ありがとうございます。
たぶん大きな損金を計上することは市場参加者なら誰でも知っているので、それは株価に織り込まれていると僕は考えています。
ただ今回用意した公的資金を全部使い切ってしまうケースもあると思いますのでその場合はまた市場が動揺するでしょうね。
パック万さん
業績発表は大きな不安材料です。
実際、今日はペプシコ(PEP)がネガティブ・サプライズを出しました。一番、ディフェンシブだと思われていた会社なので投資家の動揺は大きかったです。
カンファレンス・コールでは為替がドル高に振れたのが原因の一部を成していたと説明がありました。そうだとすれば同様のことが他の海外比率の高い企業でも起こりうると思います。
pprさん
そういう風に信じたいところですけど(笑)、マーケットはかなり傷んだので急角度で戻すというより日柄をかけながらじりじり戻した方がよいと思います。
踏み上げ太郎様
最近よく日柄調整ということをおっしゃってますが
日柄調整十分という銘柄があれば
いくつか紹介頂ければと思います
そうして頂ければ 何をもって日柄調整というのかがある程度わかるのではないかと思います。
踏み上げさん、
コメントありがとうございます。 明日の朝は、マーケット開始前に、JP Morgan と Wells Fargo の発表がありますね。 予想以上であれば、ラリーは続くでしょうし、ミスれば先週のように数百ドル落ちることになるんじゃないですか。
コメントを投稿