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2008年11月15日土曜日

CFD事始 ①CFDの歴史

CFDの歴史

CFDとはContract for differenceの略で所謂、差金決済取引のことを指します。
差金決済そのものは古くから行われてきましたがこんにちのようなカタチでCFD取引が「開発」されたのは1990年代のことです。ユーロボンドやABCP等、他の革新的な金融商品同様、CFD取引は英国で生まれました。

誰がCFD取引の先鞭をつけたのかに関してはいろいろな説があるけれど、スミス・ニューコートという証券会社が最初だという説が有力です。スミス・ニューコートはロスチャイルド系のブローカーでしたが1995年にメリルリンチに買収されています。

CFDはスタンプ・デューティー(印紙税)と呼ばれる英国の証券取引税を払わなくて良いことからシティ(=ロンドンの金融街)のトレーダー達の間で静かな人気になりました。つまりこの取引形態のルーツは機関投資家向け市場だったわけです。

たぶんCFD取引が一般の新聞ダネになった最初の出来事は英国のコングロマリット、トラファルガー・ハウスがノーザン・エレクトリックに仕掛けた「暁の急襲(dawn raid)」事件でしょう。当時SBCウォーバーグ(英国/スイス)に勤めていたバンカー、ブライアン・キーランとデリバティブ・トレーダーのジョン・ウッドのコンビはCFDを使って英国の電力供給会社の株を買占め、英国のテイクオーバー・パネル(証券監視委員会)と大論争になりました。

その後、CFDは個人投資家向けのサービスとしても体裁を整えてきます。CFDが個人投資家に提供できるようになったひとつのきっかけはインターネットの普及に負うところが大きいです。「GNIタッチ」というシステムがそれです。なおこのシステムを提供していたGNI社はその後、MFグローバルに買収されています。

英国で個人投資家に人気となったCFD取引はその後オーストラリアに渡り、大ブレイクします。

11 件のコメント:

nicollo さんのコメント...

ボクの好きな証券制度シリーズが帰ってきました。(^^)

日本もCFDブローカーが2,3社ありますけどアメリカでもあるんでしょうか?
主な利用層はどんな層でしょう?

日本のFX業界は規制が厳しくなったパチンコ業界から流れて来てるん層がかなりいるんですけど、アメリカも似たような感じでしょうか?

踏み上げ太郎 さんのコメント...
このコメントは投稿者によって削除されました。
踏み上げ太郎 さんのコメント...

nicolloさん

コメントありがとうございます。

アメリカにはCFD取引はありません。
それは証券取引委員会がCFD取引を認めていないからです。つまり違法です。

認めていない理由はCFD取引にはそれ固有のさまざまな問題点があるからです。

それらの問題点については今後、このシリーズで紹介してゆきたいと思います。

ただCFDは機関投資家にとっても、個人投資家にとっても大変パワフルなトレーディング・ツールであることにはかわりありません。つまり美点も多々あるということです。

詳しい議論は後日に譲りますが、ひとことで言えばCFD取引とはデイトレの「F-1レーサー」みたいなものです。

でも80歳のおばあちゃんにF-1レースカーの運転を薦めるのが無謀なのと同様にCFD取引も誰でもが使える商品ではないのです。

踏み上げ太郎 さんのコメント...

つづき、、、

アメリカではF-1のようなレーシングカーは公道を走れません。僕の近所にインフィニオン・レースウェイ(昔のシアーズ・ポイント)という、日本で言えば鈴鹿サーキットみたいなレース場がありますけど、ここでレースするクルマはみんなトレーラーに載せられて運ばれて来ます。

運動性能の極めてよいマシンなのに公道を走らせないというのはマシンの凶器化の可能性のみならず、社会全体へのインパクトなども含めた判断なのだと思います。

さて、それではイギリスではなぜそんな「走る凶器」が認められたのか?という点ですけど、これは80年代頃から連綿とつづいている「サッチャー・イズム」の影響と考えてよいでしょう。

踏み上げ太郎 さんのコメント...

つづき、、、

70年代の英国は「英国病」と揶揄される状態で、イギリスの人たちは自国の地位低下をとても嘆きました。(いまの日本みたい、、、)

そこにサッチャーが出てきて、市場原理を強力に支持する、自由放任主義を打ち出したわけです。

実は僕自身もその雰囲気の中で「ビッグバン」と呼ばれる、シティの活性化、大改革の渦中にありました。所謂、「ウインブルドン現象」の発端となる一連の規制緩和ですね。

踏み上げ太郎 さんのコメント...

ですからイギリスでは証券監督当局も、マスメディアも「あまり厳しいことを言ってイノベーションの芽を摘んでしまうと、シティの優勢をスイスやNYに取られてしまう!」という危機感から、常に大胆に新商品を容認、支持する方向でバイアスがかかってきました。

踏み上げ太郎 さんのコメント...

さて、CFDの話に戻るとイギリスやオーストラリアにおけるオンラインのCFD取引のユーザーの多くは我々のような個人投資家だと思います。(これは僕も勉強をはじめたばかりなので詳しくありませんが。)

取引のスタイルは殆んどが短期(=デイトレなど)のはずです。(それで良いし、またそうでなくてはいけないと思います。)

ごくつぶし さんのコメント...

おもしろいですね。私も始めてみようと思ったことがあるのですが、仕組みをきちんと説明している業者が見当たらず、結局断念してしまいました。期待しています。

TRM さんのコメント...

体感的な速度が確かに速いのでレーシングカー(F-1)の例はピッタリですね。
まず、一般の株取引との大きな相違点はレバレッジが非常(異常)に高い、これに尽きるかと・・・・。

踏み上げ太郎 さんのコメント...

ごくつぶしサン

いつもコメントありがとうございます。
CFDはいろいろ問題もある商品ですがいまの相場環境では他のどの商品より圧倒的に有利な商品特性も幾つか持っています。

実はCFDを紹介すべきかどうかは長いこと逡巡しました。

でもいまの環境ならCFDのメリットの方がデメリットよりはるかに勝っていると思います。

踏み上げ太郎 さんのコメント...

trmさん

CFDの運動性能の良さは本当にF-1並みです。

ただ、全ての本格的なF-1レースカーがカスタム・メードであり、そのレースカー・ドライバーも経験者でなくてはならないし、公道を走ることはできません。

その理由は標準化された安全装置(たとえばブレーキに足をかけていないとキーが回せないとか、衝突したときエアバッグが飛び出すとか)がF-1には付いていないからです。

CFD取引のレバレッジはF-1のパワフルなエンジンの役割を果たします。値動きのすくない為替取引より、株や株式指数でFX並みのレバレッジを利かせれば一晩のうちに大利食いしたり、大損したりします。