「悪い銀行(バッドバンク)」の設立を巡る議論はイギリスの方がアメリカより先行しています。
それだけイギリスの銀行の状況が「のっぴきならない」ところまで来ていると理解しても良いかも知れません。つまり銀行から政府へのリスクの「引越し」がイギリスでは既に始まっているのです。
だからポンドが急落したのです。
一方、アメリカの状況もイギリスと余り変わりません。オバマ政権は1~2ヶ月うちにも新しい経済政策を打ち出すと発言していますが、これは有り体に言えば「悪い銀行(バッドバンク)」の具体構想を発表するという意味です。
つまりイギリスで起こったことが、次にはアメリカで起こるのはもはや避けられないということです。
あ、そうそう、言い忘れるところでしたが、状況は欧州大陸の銀行も同じです。いや、自己資本比率が低いという点では欧州の銀行の方がアメリカの銀行より「飛びやすい」かもしれません。
すると:
イギリス駄目
アメリカ駄目
EU駄目
とどこを見ても駄目なところだらけなのです。
さて、為替は2国間の通貨の相対評価ですから、イギリスとアメリカのように駄目な国同士を比較するわけです。するとどちらがより悪いか?という不美人投票になります。
唯一、不美人投票の埒外にあるのはゴールドです。
つまり皆が駄目な中でひとりだけケチをつけられない投資対象がゴールドになるという可能性があるのです。
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