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2009年1月28日水曜日

「バッドバンク」構想についてCNBCがスクープ

CNBCのラリー・クドロウのショーで「バッドバンク」構想が早ければ来週にでも発表されるという報道がありました。以下はCNBCの番組の要旨です:

CNBCの伝えるところによると「バッドバンク」構想は早ければ来週にでも発表される。
この構想は、所謂、「モデル・プライシング・メカニズム(MPM)」を採用するのではないかという憶測が飛んでいる。MPMは別の言い方をすれば「マーク・ツー・モデル」、即ち不良債権の市場実勢価格ではなく、その資産の中身から考えてどれだけのインカム・フローがあり、更にそれにどれだけのリスク・プレミアムを上乗せするか?を計算し、取得価格を決定する方法である。これは場合によっては政府がその不良債権をずっと満期まで持ち続けるケースも考慮に入れた手法だと言える。

このためMPMでは政府は不良債権を現在の市場実勢価格より高い値段で買うことになるかもしれない。また現在、銀行各行が帳簿上で計上している評価価格より逆に低い値段で買うケースも出てくるだろう。その場合、銀行は実現損を計上することになるので自己資本が減る。その際は政府が増資に応える形で資本増強する。

この「バッドバンク」を政府がどうやってファンディングするかは現在のところ不明。

当然のこととして不良債権を政府が購入する際、オーバー・ペイすべきか?という事が論点になる。政府は政府は銀行に対して「サーティフィケート・オブ・ネット・ワース」と呼ばれる証書を交付し銀行と政府の利害を一致させることも検討されている。

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さて、TVコメンテーター間での対話の形式であるため、詳細やニュアンスが曖昧な部分も多いですが、僕の考えはこうです。

1.「マーク・ツー・モデル」方式を採用するのであればハンク・ポールセンが試みて頓挫したTARPによる不良債権の購入と基本的には手間はかわらないので、「複雑すぎてわからないし、そもそも時間がない」という昔の問題を蒸し返すことになる。

2.「マーク・ツー・モデル」方式だと銀行によっては現在帳簿上に載っている価値より低い値段で不良債権を政府が引き受けるケースも出るため、普通株主が損を蒙る場合もある。

3.シーラ・ベアの唱える、「基本的に現在銀行の帳簿に載っている評価価格でそのまま買い入れる」というやり方とはかなりマーケットの好感度が違うのではないか?

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