ゼネラル・モータースが引け後に再建計画書を提出しました。
それによると「再建するには当座、166億ドルの政府援助が必要」なのだそうです。
ゼネラル・モータースは既に134億ドルの緊急融資を政府から貰い、それで食いつないでいる状態ですが、その上に更にこの資金が必要というわけです。
しかしGMはUAW(労働組合)ならびにGMの社債の保有者との折衝には失敗し、コスト削減の切り札を持たぬままに政府に支援を仰ぐカタチとなりました。
ウォール街では「GMを救済すべきでない」という意見が支配的になりつつあります。所謂、事前根回し済の倒産申請により一旦、倒産させた後で、再生のための資金を政府が融通するという方法がけじめがつくので好ましい、、、そうでなければ米国政府が無制限に誰をも救済しなければいけなくなる、、、それがウォール街の論法です。
しかし、、、
オバマ大統領がウォール街の期待通りに厳しい態度で臨むかどうかはなんとも言えないと思います。むしろオバマ候補がわざと無視したいのはウォール街の「識者の意見」の方かも知れません。
1929年の大暴落の後、ハーバート・フーバー大統領は財政的保守主義と自助の精神の見地から産業界には厳しい態度を取りました。その政策は恐慌を深めただけで、後世の評価としてはボロクソに貶されています。
いまウォール街がオバマに求めている財政的保守主義はフーバーの対処法と同じです。
一方、フーバーの後で大統領になったフランクリン・ルーズベルトは財政撒布を積極的にやりました。均衡財政など屁とも思わず、ウォール街のご意見番は徹底的に無視しました。いや、むしろ徹底的に糾弾されたのはウォール街の方だったのです。
オバマが第2のフーバーになるのか第2のルーズベルトになるのか、その試金石となるのがこのGMへの対応ですね。
2 件のコメント:
GMを救えば、今まで無かったベア相場中の短期的な戻しの到来でしょうか?
Gakkunさん
コメントありがとうございます。
相場の方向性については余り自信はありません。
ダウ工業株価指数とかS&P500が11月の安値を割り込むようなら、そこからショートしたいと思います。
逆に今の水準を死守できれば買いたいと思います。
材料のバランスから考えればどちらに動いてもおかしくありません。
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