先週火曜日に下院議員、SEC、バーナンキ議長らが「協調口先介入」して以来、NY市場は強いです。
アップティック・ルールの再導入とマーク・トゥ・マーケット会計の適用緩和は実効性の高い、極めて重要な進展です。
ただ、これらの変更を実施したからといって、それでマーケットがきれいにアク抜けしてどんどん上昇できるかと言えば、ちょっと力不足な感じもします。
事実、昨日の上昇を例外として、ここまでの上げ局面では主にこっぴどく売り叩かれた銘柄ほどリバウンドが大きかったです。言い換えれば、「がらくた」がジャラジャラ派手な物音を立てながら跳ねまわっている範疇を出ていなかったわけです。
その点、今日の上げは少し違っていました。
なぜならナスダック指数(上のグラフ)がリーダーシップを取っていたからです。大きなベア局面の終焉はナスダックのリーダー株の腰の据わったラリーによってコンファームされるという考え方がアメリカにはあります。その意味では今日、マイクロソフト(MSFT)、グーグル(GOOG)、インテル(INTC)、オラクル(ORCL)などの大型のハイテク株が確り引けたのには「おやっ?」と思わせるものがありました。
僕が通信を含めた広義でのハイテク・セクターを重視する理由はカンタンで、それがS&P500の中で最もウエイティングの高いセクターだからです。
ハイテク株は借入れが少なく、今回のクレジット・クランチの直接の被害者ではありません。(もちろん、景気後退からくる需要減で苦しんでいるわけですが、少なくとも金策に奔走したりする必要は無かったという意味です。)つまり、実体経済の戻りを測るproxyとして好適なのです。
ナスダック指数のチャートを見ると、ここから上は沢山戻り待ちの売り物がある水準であり、余り楽観を許さないと思います。ただ、個別のニュースでは台湾セミコンダクター、ザイリンクス、アルテラなどがいずれも最近見通しを若干引き上げています。このへんは引き続き注視するに値すると思います。
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