ウクライナの国営天然ガス会社、ナフトガスがユーシェンコ大統領の指示で保安警備隊によって占拠されました。
今回の「強制捜査」の目的はナフトガスがロシアのガスプロムと結んだガス供給契約の原本を押収することです。
ナフトガスとガスプロムの契約は今フランスに公務で出張しているティモシェンコ首相の立会で締結されたものです。ティモシェンコ首相はユーシェンコ大統領の政敵です。
ティモシェンコ首相は親ロシア派です。今年ウクライナは選挙があるので政敵を蹴落とすためにユーシェンコ大統領が今回の襲撃を仕掛けたのではないか?という見方もあります。
ティモシェンコ首相はフランスから「これはユーシェンコ大統領がウクライナ国民を脅かす目的で仕掛けたものだ」という声明を出しています。またガスプロムは「今回の事態を憂慮している」と発表しています。
なお、ガスプロムがナフトガスに対して供給した天然ガスの支払期限(何回かの分割払いのうちの一回)は今週の土曜日に迫っていますが、ウクライナは折からの経済危機で「支払は無理だろう」というのが金融筋の見方です。
ウクライナは人口の78%がウクライナ人、17%がロシア人です。ロシアとは長く、複雑な歴史があり、ロシアに対する国民感情も複雑です。
追記:
ナフトガスからガスプロムへの2月分の支払は今日、ちゃんと履行されたようです。
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