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2009年3月10日火曜日

シリーズ 良くわかる金融危機 銀行のレバレッジについて


先日、ある雑誌の取材でCFD取引をする際、何倍のレバレッジが良いのか?を説明する機会がありました。
僕:10倍というのは株や株価指数CFDの場合、鼻血がブーッと出るくらい怖いレバレッジなんです。
記者さん:(、、、、、、、)
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思うにレバレッジ取引の怖さは実際にやったことのある人でしかわからないのかも知れません。
さて、最近、銀行の自己資本比率のことがよく話題に上ります。それで「ティア・ワン・キャピタルは最低6%なければいけない」とか、「いや、今の環境なら13%程度でも不安だ」とかいろいろ議論があります。これについてヘイマン・アドバイザーズのカイル・バスは極めて単純かつ明快な説明をしています。
「ティア・ワン・キャピタル・レシオが6%だということは逆に言えば16倍以上のレバレッジがかかっているということだ。去年から今年にかけてのような相場環境で16倍のレバレッジで投資をしていたら、どうなっていたと思う?完全にアウトだろう?」
(解説:計算としては100÷6=16.666になります。)
因みにアメリカの住宅ローンのうち7.88%が支払遅滞(delinquent)になっています。(第4四半期の時点で)
カテゴリー別の支払遅滞率は:
プライム 5.06%
サブプライム 21.88%
サブプライムARM 24.22%
FHA 13.73%
です。(出典:Mortgage Bankers Association)
もちろん、アメリカの銀行の資産の中身は住宅ローンだけではありません。でもこのペースでいけば米国の銀行の多くがティア・ワン・キャピタルを完全に吹っ飛ばすこともすごくリアリティーのあるシナリオなのです。

1 件のコメント:

RBP さんのコメント...

先ほどスリランカ株にコメントした者です。

こちらにもエントリ紹介させてください。

●大き過ぎてつぶせない金融機関の問題
http://d.hatena.ne.jp/ROBERT-B-PARKER/20091024/1256406123