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2009年3月5日木曜日

ゼネラル・エレクトリック(GE)

今日、ゼネラル・エレクトリック(GE)株が「公募増資などの方法で資本強化を図る必要があるのでは?」という思惑から売られました。

PIMCOのビル・グロスはCNBCで「GEがAAAレーティングを失うかも知れないことを織り込みに行っている」とコメントしています。

GEと言うと発電装置とか電球などをイメージしがちですが、売上高で言えば一番大きいのはファイナンス部門です:

2008年第4四半期売上高
エネルギー・インフラストラクチャ部門 114億ドル
テクノロジー・インフラストラクチャ部門 126億ドル
NBC(テレビ局)部門 44億ドル
キャピタル・ファイナンス部門 148億ドル
消費者・工業部門 27億ドル

このキャピタル・ファイナンス部門がGE全社のバランスシートに占める割合は遥かに大きいです。別の言い方をすればバランスシートを見る限りにおいてはGEはメーカーのバランスシートではなく、金融会社のバランスシートをしているということです。大体、バランスシートのサイズだけで比較するとモルガン・スタンレーと同じくらいのサイズです。(但しGEのギアリングは7倍ですから、これは証券会社よりは低いです。)

さて、それではGEは銀行なのか?ということですが、それは違います。なぜならGEキャピタルは所謂、デポジット・インスティチューション、つまり預金を預かることを念頭に設計されたファイナンス・カンパニーではないからです。銀行の場合、小口預金(=コア・デポジット)という、安定した貸付原資の源を持っていますが、GEキャピタルの場合、市場からお金を調達してきてそれを運用に回しているのです。

このやり方はGEに対する市場の信頼が岩盤のうちはOKです。コマーシャル・ペーパー(CP)などの「手形」を渡せば、誰でもお金を貸してくれるからです。でも「大丈夫かしら?」という不安があたまをもたげるとたちまちファンディングに困ってしまいます。

GEのような一流会社を泡沫的企業と一緒にするのは良くないとは思いますが、GEの置かれている財務的な立場を理解してもらうために敢えて喩えればGEの調達構造は「SFCG型」なのです。

すでにGEのクレジット・デフォルト・スワップは経営危機に瀕する会社に与えられるような評価になっています。(1000万ドルのお金を借りる際に195万ドルの「保険料(手数料込み)」を払う計算です。)

GEキャピタルは「投資銀行よりアグレッシブな」営業姿勢で有名でした。それが災いしてか、最近の決算では同社の融資ポートフォリオの焦げ付き比率は急速に悪化しています。

商業向けポートフォリオ
08年3Q 1.61%
08年4Q 2.17%
去年4Q 1.21%

消費者向けポートフォリオ
08年3Q 6.39%
08年4Q 7.47%
去年4Q 5.38%

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