先週、ゴールドマン・サックスが「ぶっちぎり」決算を出した後で、ドサクサに紛れて公募増資を敢行しました。結局、はめ込みのあった123ドルを回復出来ぬまま週末を迎えています。
このアフター・マーケットでの「ふがいなさ」にはアメリカの機関投資家コミュニティーから批難の声が上がっています。
だいいち、この手の公募増資にはグリーン・シューと呼ばれるオーバー・アロットメント・オプションが付与されています。だから公募株数の15%程度までは主幹事証券(=つまりGS)は全くリスク・フリーでアフター・マーケットの株価を買い支え出来るのです。それをやることは当然だし、またグリーン・シューを使い果たせば自己勘定で買い向かってでも株価を支えるのが普通の感覚です。
でもゴールドマンはアッサリ公募価格割れさせてしまったし、「お付き合い」で公募に参加した機関投資家に義理を果たそうとした形跡は全くありませんでした。
(なるほど、この会社はもはや昔の、僕が知っているゴールドマンではないんだな。)
まあそんな風に思った次第です。
PS:なお公正を期すために明記しますが、この公募に関する僕の「読み」は間違っていました。僕の予想ではこの公募は瞬間的に売り切れになるだろうし、値決め後のアフター・マーケットではぐんぐん値を詰め、公募発表前の水準(=つまり高値)まで戻すだろうと思ったからです。GSのエクイティー・フランチャイズがここまで朽ちているとは正直気がつきませんでした。
1 件のコメント:
近視眼的というか、「とりあえず政府から借りた金を返せればそれで良い」というような印象です。。。
今後、他の金融機関はGSに追随するような公募はやり辛くなるのでしょうか。
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